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「人生は長い散歩 愛がなければ歩けない」

奥田瑛二・安藤和津さんちの「エビチリソース事件」
(東濃見聞録より) http://www.to-no.com/nagai-sanpo/09-andou.html
東濃見聞録: そう言われますとそれが普通だと思っていました。ここにいると気づかないことですね...
安藤さん:家が好きな人ですよ。そして厳しいです!何でも出来てしまう人だから。エビチリソース事件があったんですよ。私が作ったエビチリなんですが、私自身、料理とっても上手なんですよ!!このエビチリも美味しくできているんですが、なぜか奥田さんは文句をつけてくる。私が怒って"それじゃあ自分で作ったら!!"と部屋にこもってしまったら、その後テーブルをひっくり返して怒ってしまい、それから一ヶ月くらい口をききませんでした。普段も味が気に入らないと何も言わず、自分で味付けし直しています。また我が家では買ってきたものは一切食べません梅干し、佃煮も全部作ります。日常の食事は私が作っていますが、奥田さんもうどんは手打ちで作りますし、他にも奥田さんの作るメニューは別にまた決まっています。で、今度私達にレストランの依頼がきました。私達が作るわけではなくコックさんにお任せするんですが、私達がレシピを作りプロデュースするんです。
東濃見聞録: ご夫婦で素敵ですね。お子さんの子育てについては、どのようなお考えをお持ちだったんですか。
安藤さん:私たち夫婦は子育てについては同じ考えでした。ゲームはさせず、そのかわり画用紙に色鉛筆を持ってきて、みんなで食べ終わった魚の骨を描いたり、子供の友達も一緒に塩にぎりだけを持って山へ出掛け子育てをしました。子供の感性を大切にしました。奥田さんは子供が好きですね、父として優しい人で、人を育てるのがうまいです。監督はそんな事は伝わらなくていいと思っていると思いますが...今、映画を作っているところを見ていても子役さんや、エキストラさんへの演技指導が的確で、すぐ演技が生きてきます。この映画に娘の一人が助監督として、もう一人の娘も手伝いをしていますが、監督としての父を見て尊敬したと言っていますね。家で激しい父が、あれだけ感情を出さず、普段なら怒って言っている事を笑って言っている。そんな姿を見て、家でもう少し家族が受け止めてあげようと3人で話しました。
東濃見聞録: 奥田監督の映画のテーマでもある『愛』についてお聞きしたいのですが。
安藤さん: 人は愛がなければ生きていけない、一人では生きていけません。また一人で担って作っていくものではないんです。それは親子の愛であったり、傘をさしかけてあげたいという思いであったり様々です。また子供達には大人が愛を教えていかなければなりません。私達家族は最初からずっと私の母と暮らしています。母は今は要介護状態で、在宅介護をしているんですが在宅はお金もかかりますし、とにかく大変です。奥田さんは自分の親よりも私の母と暮らしの方がずっと長くなりました。母が元気な頃、奥田さんも母も強くて似ている為、よくぶつかりあっていたんですが、今では裸の母のお尻を抱えておんぶしてくれるんですよ。この時、本当の親子になったんだなあって思いました。愛です。実の親子でなくても愛はあるわけです...
東濃見聞録: しかしこの頃では奥田さんの今回の映画の中にもふれておられるように、今は実の親子でも虐待があり、本当の愛を知らない子供もいるように思います...
安藤さん: そうですね、愛を子供に教えられない大人が増えていますね。愛を見つけたいというのが人であり、愛の手応えがないから人はさまようのでしょうね。