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明治の母は、よく「賢母」と表現されます。子供を立身出世させるために厳しいしつけとしっかりした愛情を持って育てたと。大正生まれの親も含めて、彼らは太平洋戦争を大人として経験しており、実際に戦地へ赴いたり、戦地へ送り出したりした経験を持っています。
昭和一桁世代もまた、15年戦争を子供として経験しており、昭和9年生まれが終戦時に11歳となります。戦後の大混乱も厳しい時代だったでしょう。戦争体験は戦中派として、しっかりと記憶に残っているでしょう。
彼ら昭和一桁世代は労働者・社会の構成者としても戦後の復興のために身を粉にして働き、日本を高度成長へと導いた中心世代だといえます。つまり、戦後日本の繁栄を築いた第一代、です。
これが、昭和10年生まれあたりからは徐々に状況が違ってきているのではないかと推論しています。昭和10年生まれであれば、昭和25年で15歳。昭和25年は朝鮮戦争勃発による好景気( 朝鮮特需 )で日本が上昇気流に乗り始める時期です。昭和15年生まれであれば、15歳で終戦を迎えています。5歳の子供にはっきりとした戦争の記憶は残ってはいないのではないかと思います。昭和20年生まれであれば、十代の青春期を昭和30年代で過ごしており、この時代はまさに高度成長期、映画「Always」の時代あたりでしょう。
親の世代が突然昭和一桁から昭和二桁に入れ替わったわけではありません。 グラデーション があります。徐々に世代が交代する中で、その世代の子育てへの意識・方法も徐々に変わっていったのだと思います。育ち盛りの十代で物不足と強烈な飢えを経験して、自分の子供にも「物を大事にすること」を叩き込んだ昭和一桁世代の感覚と、青春期を高度成長時代の幕開けとともに迎えた昭和二桁世代の感覚は明らかに違っていたと思います。
そして、「物を大事にすること」を叩き込む昭和一桁世代が存在する一方で、子供時代に強烈な飢餓体験がある彼らの中には、戦後の経済成長で裕福になり、 自分の子供に対しては甘やかして育てた という親もけっこう多いかもしれません。
1979年あたりから始まり、1980年代前半にどんどんと拡大・加速していった校内暴力は、そういった親の世代交代(子育て感覚の変化)の影響も少なからずあったのではないかと思います。
さて、その昭和二桁世代が小学生の親世代になり始めた1972年に、 「仮面ライダースナック事件」 が起こります。
つづく
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森3087さん