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Jan 19, 2008
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カテゴリ: 児童・生徒の問題

20代前半の教師のクラスにかなり濃いグレイのアスペルガー傾向がある女の子が転入してしまった事があります。転入の手続きの時にはほとんどだまっていたので、他の担任も彼女の特徴を見抜く事ができませんでした。仮に、アヤカと呼ぶことにします。

一週間ぐらいしてから、アヤカが強いこだわりを持っていて、行動や思考が直線的であることがわかってきました。その頃にはもうクラスの中で浮き始めています。発言・行動もトンチンカン。自分の事をベラベラしゃべるかと思うと突然話を打ち切る。人の話は聞かない。授業中には「わかんなーい」と大声を上げてパニックになる。アスペルガーの子供は、同年齢の子供との関わりを、なかなかうまく持つことができません。

いじめのターゲットになってしまうまでにそう時間はかかりませんでした。

周りの教師は、この若い教師にとってアヤカはかなり厳しい児童であると思いましたが、もうすでにクラス分けはしてしまって、後に引けません。

周りの教師は1年間、一生懸命にアヤカと若い教師を支援しました。授業中に入り込む、授業を交換するなどもして、なるべく多くの目で見るようにしました。しかし、アヤカのことがかなり影響し、学級は半ば崩壊状態に。アヤカの両親からの担任への抗議は1年中続きました。

せめて前の学校からの情報があれば、と、思いました。後で親から聞くと、前の学校でもかなり厳しい状況であったようです。担任・教頭・校長と、いじめ問題の対応で相当な苦慮があったとのこと。前の学校の担任が何も知らせてくれない事は正直手痛かったです。

子供たちの状況がかなり悪くなっている今日、一人の子どもの影響だけでも、学級崩壊が引き起こされる事はあります。私たち教員が転出入のときにきちんと情報交換をするシステムを持たないといけないことを、痛感しました。 2~3週間後に送られてくる指導要録という形式化した情報のみを届ける今のシステムでは、十分な引継ぎはできません。

転出入のときのみではなく、私たちはもう少し子供たちのことを知るシステムを持つべきなのではないかと思います。

実は、アヤカがアスペルガーであるかどうかも、わからないままなのです。そういった障害に詳しい職員がたまたまいたというだけで、その教師を中心にいろいろと調べてみたら、「どうも、アスペルガーではないか」という程度の判断なのです。専門家の診断が欲しいところです。

とはいえ、専門家を呼んで判断することは、両親の許可をがなく勝手にやるとたいへんなトラブルになる可能性があります。許可を得て診断しても、「うちの子がおかしいと言うのですか!いじめはうちの子のせいだというのですか?」と、親が診断に対するやりきれなさを、教師に「怒り」の形で向けてくると言うケースも聞いたことがあります。

しかし、というか、だからこそ、私は、学校と言うシステムの中に、子供たちが持つ傾向・特徴を判断するシステムが必要だと思うのです。 自分を知る、親が自分の子どもを知る、教師が児童を知る 。これが当たり前になれば、もう少し気分が楽になるのではないでしょうか。

「知る事」を、「烙印を押す事」と捉えてしまうのではなく、 これから自分がどう生きていくのか、どうやってお互いが支えあえばよいのか を考えるスタートとして、捉えるべきだと思うのです。 

こんなふうに言うと、必ず「それは差別につながる」といった類の批判をされてしまいます。もちろん、慎重な議論が必要で、きちんとしたシステムや社会的なコンセンサスを作り出すことは前提だと思います。

そもそも私は、「アスペルガー」を、「アスペルガー障害」と呼ぶことも、どうかと思います。 「障害」という強い(=つらい=親が受け入れがたい)表現を用いる必要があるのか とも思います。「アスペルガー傾向」で十分ではないかと。「麺類好きな傾向」と同じ様な感じで。互いの傾向(=良い・悪い面を含めた個性)を認め合える社会を作るのです。

もし、知能的・体力的・性格的に完璧な人間がいたとすると、ほとんどの人はその人に比べれば何かしらが劣っている事になります。だから、いちいちそれを「障害」と言ってしまわなくてもいいと思います。劣っていると考えるのではなく、人間なんてほとんどみんな不完全であり、不完全さが違っているのだと。ただし、 「埋められる差」~「かなり埋めにくい差」 、というグラデーションがあり、社会適応が難しい方もおられることに関しては配慮が必要であると。

そして、いかに差があっても、それはそれで、大切な存在であり、その「差」に合わせて、お互いが支えあい、豊かに生きていく方法を考えていければ・・・と思っています。 

こんなふうに言うと、今度は実際に厳しい「障害」と対峙している方から、「簡単に言うなよ!そんなの理想!」と、お叱りを受けそうですが・・・






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Last updated  Jan 20, 2008 06:24:56 PM
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同感です。  
周りの大人すべてが「子どもが困ってる部分を知る手がかりとして」
客観判断があるのはすごくありがたいです。
そんなシステムができないかなあ…

それにしても転校時のトラブルの多さはなんなんだ???
私は未経験ですが、私の周りでもよく聞きます。
指導要録だけこんなあとにもらっても…って。
自分のクラスの生徒が転校するとしたら、スムーズに新しい学校に慣れるように
まず、転校先に電話して情報提供したいって思うのは普通のことではないんですね。

学校間でも気軽につながる。
これを当たり前にしていきたいものです。

言葉については必要以上にこだわらないようにしてます。
こだわりすぎることで本質が伝わらないと本末転倒だと思うので。
ただ、本人や保護者に向かって「障害者でしょう?」
という言い方は絶対しませんよね。
同じことばでも使う人によってとげにもなるし、ホッカイロにもなりますから。

ただ、障害児教育→特別支援教育 みたいに障害の呼称も新しい言い方が
常識になればいいなあとは願っています。

(Jan 20, 2008 08:39:07 PM)

Re:同感です。(01/19)  
redu06  さん
*namiママ*さん、コメントありがとうございます。

>客観判断があるのはすごくありがたいです。
>そんなシステムができないかなあ…

親・教師(学校)・子供の、当事者だけでは事態が好転しない場合がありますからね。ちょっとしたアドバイスであっても、救われる場合があります。

>まず、転校先に電話して情報提供したいって思うのは普通のことではないんですね。

ないんです。なぜか。義務的でないとやらないというのでは、困るのですが・・・

>学校間でも気軽につながる。
>これを当たり前にしていきたいものです。

この意識に欠けていることを、私たちは真剣に考える必要があると思います。公務員的縦割り村意識。

>言葉については必要以上にこだわらないようにしてます。
>こだわりすぎることで本質が伝わらないと本末転倒だと思うので。

そこは、難しいところですね。ただ、私は自分のアスペルガー的傾向に「障害」を感じつつも、「愛着」もあるのです(アホな自分好き)。それを障害障害と言われるのは、余計なお世話です(笑)。

過去に担任した重度の「障害」を持つs君も、学級集団の学習を効率的に進めると言う視点から見ればかなりの障害でした。しかし、クラスの子供たちが人間の多様性を実感し、弱者へのいたわりの代わりに癒しを貰えることを経験する機会を与えてくれたという点から見れば、貴重なクラスの一員としての存在でした。

まあ、namiママさんにそんな分かりきったことを返信しても意味ないですが(笑)。

(Jan 20, 2008 11:21:38 PM)

現実ですか?  
ぐるんぱ さん
子どもを転校させるのに、何の引継ぎもないんですか~?
驚きました。宅配便で物を送るのとは訳が違うのに!
学校が時々、「お役所仕事」と批判されるのも無理ないですね。
私は、学校の先生こそ人間味ある人であってほしいと
思っています。
目の前にいるのは「人間」なんですからね~。

(Jan 26, 2008 11:59:39 AM)

Re:現実ですか?(01/19)  
redu06  さん
ぐるんぱさん、コメントありがとうございます。

>学校が時々、「お役所仕事」と批判されるのも無理ないですね。
>私は、学校の先生こそ人間味ある人であってほしいと思っています。

残念ながら、「公式」の引継ぎは、「指導要録」だけであり、簡単な成績と、所見が書かれているだけで、それも転入して2週間後ぐらいに送ってきます。

妙な情報を得ると先入観を持ってその子を見てしまうので、あまり子供が難しくなかった昔であれば、情報はない方が良かったかもしれません。しかし、もうそんな時代ではないです。

こんなことひとつをとっても、難しい時代になっているのに変われない私たち「学校」「教師」が、見えてきますね。がんばらなければ。

(Jan 27, 2008 12:02:06 AM)

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