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この本もそんな本のひとつだ。戊辰戦争から干支が一巡した61年後の"戊辰"の年を1つの区切りとして、東京日日新聞社会部(現毎日新聞)が戊辰戦争の様子を伝えるために企画した内容。"記述にはあまりこだわらない気持ち"で、"直接見聞きした古老を訪ねて史実巷説漫談の気安い回顧談を求めた"という趣旨で逸話が集められている。新聞には1927(昭和2)年に12月27日から翌2月4日まで連載された。
これらはいわゆる幕末史の秘話的な回顧録であり、昔話や言い伝えを聞いているかのようにして読める。
この本の中で特に目を引いたのは、若き日の山岡の似顔絵(左)。幕臣の頃のものと思われる。晩年の髭を延ばした写真のイメージが強いのでとても新鮮に見える。右に並べた本の表紙を飾る山岡の今までの写真のイメージとも違い、若々しく少し柔らかい印象だ。似顔絵の下のコメント欄には「若いころは晩年のようにこわい顔をしていなかった。腕は達者、肝っ玉は(の)大きい武士らしい武士であった。」とある。自分が感じたことも代弁してくれ、また多少失敬気味?だが豪快で実直な性格も伝えてくれる。(写真はクリックで拡大)
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