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今、10月から始まる新予算が議会で承認されないので、アメリカの国家機関は皆ストップしてしまった。軍隊や警察まではいかないにしても、公務員が突然いなくなったも同然だから、役所も国立公園も閉鎖されてしまっている。どうしてこういうことが起こったのか。事の起こりはオバマケアである。オバマ民主党は国民保険制度を決めようとして、法律を上程しており、上院は可決したが下院は否決し、完全に妥協の余地がなくなっている。
私は1年前に心臓の機能が低下してペースメーカーを入れてもらったが、この費用が国民健康保険の後期高齢者の1割負担のおかげで数万円ですんだ。こんなありがたいことはない。ところがこれがもしアメリカだったら何百万円も払わねばならず、私は払えなくて死ぬしかなかったろう。オバマ民主党はこういう状態を救おうとして国民保険制度をやろうとしたのだが、下院の共和党が断固として反対し、妥協の余地がなくなっている。議員数は下院は共和党が勝っているからどうにもならなくなっている。(233対200)
共和党はなぜ健康保険制度に反対するのか。「病気でもないのに、なんで保険金を払う必要があるのか」「他人の病気費用になんで健康なおれが払う必要があるのか」「病気なんかするやつはもともとだめなやつだ。自分の病気は自分で責任を取って治せばいいではないか」「国家の予算を個人の福祉のために使う必要はない」というように考える人が多いからである。これを建国以来のアメリカの自立精神であるという。もっといえば、アメリカが銃規制をしないのは、もし政府が独裁的な横暴なことをやってきたらいつでも人民は立ち上がって戦う。そのときは銃が必要だ、というので、たいていの家にはピストルはじめ連発式カービン銃などがある。アメリカ開拓時代からの自衛手段だということになっている。オバマは銃規制をしようとしているが、これも共和党が反対している。日本なら足して2で割ろうという妥協をするだろうが、アメリカは原理主義の国だからこういう原理的なことになると妥協の余地がなくなる。奴隷制度をめぐって行われた南北戦争よりも硬直した段階に至っている。
では、アメリカに内乱がおきるだろうか?そこまでは言えないが、早くもホワイトハウス周辺でデモが起こっている。デモ、騒擾状態はエジプト、シリアだけでなく、アメリカでも起こる可能性が出てきた。こうなるとアメリカの指導性は失墜し、世界に与える緊張と影響はかぎりなく大きい。