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2013/11/15
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カテゴリ: カテゴリ未分類

古市憲寿が回った歴史とか戦争に関する世界の博物館が著書の巻末にでている。国立歴史民俗博物館、平和祈念展示資料館、しょうけい館、昭和館、遊就館、東京大空襲戦災資料センター、在日韓国人歴史資料館、アウシュビッツ博物館、侵華日軍南京大屠殺遇難同志記念館、9・18歴史博物などなど国内外47館を訪れている。それぞれの施設にミシュランみたいに自分で考えた評価店をつけている。それは、エンタメ性(どれだけ来館者を楽しませようとしているか。(目的性(博物館がメッセージを伝えようとする本気度)、真正性(展示している内容の真実性とアピール度)、規模(大きさ、公共性、資金投入量)、アクセス(交通の便利、立地など)の5つである。総合点順ではザクセンハウゼン記念館・博物館(ドイツ)が88点、アウシュビッツツ博物館(ポーランド)が84点、戦争記念館(ソウル)84点、ベルリン・ユダヤ博物館9ドイツ)80点、独立記念館(ソウル)80点、アリゾナ・メモリアル(アメリカ)76点、シロソ館(シンガポール)76点、ヨーロッパ・ユダヤ犠牲者記念館(ドイツ)72点、侵華日軍南京大屠殺遇難同志記念館(中国)72点であう。日本の記念館は点が低く軒並み50点前後。

戦争とか戦争被害に関する博物館と言っても、そこに行く楽しさがないと、誰も行かないし、1度行ったら終わりになる。楽しかったり、学習度が満足されればリピーターになる。古市はそれを一番に考えている。古市が日本の博物館の目的性が低いとしたのはいったい何をアピールしたいのかがあいまいではっきりしていないと指摘している。たとえば千葉の国立歴史博物館は縄文・弥生の石器ばっかりスペースを取り、肝心の大正、昭和の展示スペースはほんの一部で、真剣に日本の近代史や現代史を伝えようとしている気がないとしかいいようがないとしている。真正度はきわめて重要であるが、これを如実に伝えているのは、言葉や文書ではなくやはりアウシュビッツに大量に残された犠牲者のメガネとか髪の毛とか靴である。当時の兵器とか銃弾とか、軍服とかの物であるという。

古市によると、戦争の被害を生々しく伝えるやり方が次第に緩和してきて、全体的にエンタメ的になって来ているという。だから古市は恐怖感とか嫌悪感というのはあまり生じなかった。古市氏は今28才であり、戦争を全く知らない。したがってこういう遺品を見ても戦慄するとかいうことはなく、想像力が広がらない。かつてこういう被害を経験した人がしばらくぶりに訪問して、過去に見た物を見て思い出して戦慄するというのとは違うのである。中国や韓国の戦争博物館に行ったとき、日本人は古市だけだったが、中国人や韓国人は展示を見て興奮したり怒ったりするそぶりは見えなかった。また古市が自分が日本人であると打ち明けても、人々はアッケラカンとしてとがめ立てなどするようなことはなかったという。

これはどういうことだろうか。もはや時間が経ちすぎ、戦争を想像することができなくなったのだといえよう。あの時代は物語の世界に入ってしまったのだ。私が子供の頃、日露戦争に参加した兵士から話を聞いても、そんな昔の話はピンとこなかったのと同じであろう(続く)








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Last updated  2013/11/15 07:34:09 PM


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