日本の首相が2国間会談のために米国を公式訪問するのは、民主党政権になって初めてのこと。訪米の目的は「日米同盟関係の深化についてのトップ会談」とされるが、野田がオバマに注文をつけることができるとは思えない。米国側の要求をアレコレのまされてくるのだろう。
問題は、なぜこのタイミングで「公式訪問」なのかということだ。元外交官の天木直人氏も首をかしげる。
「5月中旬には、米国で主要国首脳会議(G8)が予定されています。首脳会談なら、その合間に行ってもいい。しかも、野田内閣は支持率が急落し、いつ倒れてもおかしくない状態です。6月政局で退陣なんてことになれば、招いたアメリカも恥をかく。非公式訪問で十分です。それに、26日に小沢元代表の無罪判決が出れば、一瞬にして勢力図が変わる。国内でさまざまな動きも出てきます。ノンキに訪米している場合ではないはず。あまりに不自然なタイミングと言わざるを得ません」
それで、「この時期の訪米を決めたのは、有罪の感触を得たからではないか」(事情通)といわれている。語られているのは、こんなストーリーだ。
「最高裁事務総局とパイプが太い議員が政権中枢にいて、小沢氏の有罪情報を内々に受け取った。この情報は当然、米国側にも伝えられている。野田首相は連休明けの小沢除名を米国と約束。それが9月以降も野田が続投する裏付けになり、米国側も公式訪問を受け入れることに決めたというのです」(前出の事情通)
小沢裁判の本質は、権力闘争だ。権力側にとって都合のいい判決が出る可能性は否定できない。だが、もし有罪判決なんてことになれば、それは司法にとっての自殺行為だ。三権分立を自ら放棄するに等しい。
司法判断が政治的な思惑に左右されることなど、本来あってはならないのである。
まして、判決が事前に漏れているのだとしたら、この国の闇は深い。
