【BIOGRAPHY】 デビュー作『ON HOW LIFE IS』(99年)は、R&Bだけでなく、ロック、ブルースなどのさまざまな音楽の要素を含んだ奥が深い作品。発売当初は先行シングルの「DO SOMETHING」がヨーロッパを中心にヒットしたこともあり、アルバムもヨーロッパ中心にヒットした。しかし、すぐにアメリカでもシングル「I TRY」が大ヒットし、これがきっかけでアルバムはアメリカでもセールスを伸ばし、最終的には全世界で750万枚を超える大ヒットになった。さらにこの活躍で、グラミー賞をはじめ、イギリスのブリット・アワォード、MTVビデオミュージックアウォードなどを続々と受賞した。01年にはセカンドアルバム『THE ID』をリリース。ここからは同じくストリート・ソウルの歌い手であるエリカ・バドゥと共演した「SWEEY BABY」やファンキーなフロア向けナンバー「SEXUAL REVOLUTION」がヒット。続いて03年にはサードアルバム『TROUBLE WITH BEING MYSELF』をリリース。また映画『スパイダーマン』には本人役で出演し、この映画のサントラにも収録されたテーマ曲をステージで歌った。
【KENT’S RECOMEND】 外見も歌声もファンキーなメイシーだが、実は外見からは想像できない(?)シャイな一面も持つ。そもそもデビュー前は、人前に出ることがそれほど得意でもなく、彼女の最大の魅力であるあのハスキー・ボイスも、彼女にしてみればコンプレックスだったという。しかし、そんな声が認められて、歌が大ヒットしたおかげで、自分の自信にも繋がったらしい。幼いころからさまざまなタイプの音楽を聴いて育った影響からか、彼女の音楽は一概にジャンルわけすることは出来ない。(デビュー作の国内盤のジャンル表示も「R&B/ロック」となっていた)しかし、それこそが彼女の音楽の魅力であり、ソウルの歌い手として、今後も活躍し続けてほしい…。ちなみに彼女は最近「WHERE IS THE LOVE」のヒットで大ブレイクしたBLACK EYED PEASとも2度共演している。BEPのアルバム『BEHIND THE FRONT』(98年)収録曲の「LOVE WON’T WAIT」と、シングルとしてもリリースされた「REQUEST + LINE」(02年)である。
【ALBUMS】 『ON HOW LIFE IS』(99年) 『THE ID』(01年) 『TROUBLE WITH BEING MYSELF』(03年)