悟風の書斎「おかあさんへの手紙」

悟風の書斎「おかあさんへの手紙」

PR

プロフィール

山口悟風

山口悟風

バックナンバー

2025年11月
2025年10月
2025年09月
2025年08月
2025年07月
2003年01月16日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
メールマガジン「おかあさんへの手紙」で毎月1回(通常号第4週発行分)、父“悟風”智の俳句を紹介しています。そのため、時々、季語を調べるのですが、不勉強なため、たった今まで「震災忌」が秋の季語だとは知りませんでした。

震災忌=秋。もちろん、1923年9月1日の関東大震災を指している訳です。一つ季語を知ったことで、改めて、95年1月17日にあった阪神大震災について、語り継がねばならないと感じました。私には、「震災」というと、「阪神」と思う癖があるのです。次の世代には、「震災」が、別の意味になるのかもしれない。いや、何も感じなくなるのかもしれない。それは避けたいと、思うのです。

あの日、午前5時46分、私は奈良の自宅で、まだ眠っていました。ガリバーほどの大男に揺り起こされたような感じがして、すぐに、今までに経験したことのない地震だと分かりました。激しく、長い揺れでした。枕元の本棚から、ハードカバーの本が10冊ほど落ちました。でも、家具が倒れたり、皿が割れるというようなことはありませんでした。震度4でした。

その夜から、神戸に入りました。正確には、昼の早いうちに、神戸へ向かいました。

普段なら、奈良から電車を乗り継いでも、神戸までなら1時間半ほどで着くだろうに、まずは徐行運転していた近鉄電車に乗り、ナンバへ。本社のある梅田(JR大阪駅近く)への地下鉄はまだ不通でしたので、走り回ってタクシーを探して乗りました。大阪まででも、計2時間ほどかかりました。

本社につくと、本社勤務の上司が「ご苦労さん、じゃ、神戸に行って」と。消防車や救急車まで巻き込まれる大渋滞の中、会社の車で10時間近くかけて、神戸支局にたどり着きました。倒れた高速道路の横も通過しました。

2週間滞在しました。当面の仕事場となった兵庫県庁の記者室で寝泊りしました。それまで、「神戸に行った」と言えば、「デート?」と尋ねられるのが普通でした。近畿に住むものには、憧れの街だったのです。それが、壊れてしまった。何とも言えませんでした。

でも、会う人はみんな、生きて行こうと、必死になっていました。重たい荷物をもっている人には、自然に手を貸し、道は譲り合いました。皆が互いに優しくなったと感じました。そういう部分は残したい、伝え続けたい。

だから、あの日のこと、あの日からのことを、語り合いたいと思うのです。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2003年01月19日 11時29分27秒
コメント(8) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

お気に入りブログ

府中駅 とあるギタリスト♪(in福岡)さん

RIKO-ROOM RIKO-ROOMさん
Cosmo Official Web … コスモファクトリーさん
ひよきちわーるど ひよきち0329さん
お空のあいちゃん ☆Kiena☆さん

コメント新着

コメントに書き込みはありません。

カテゴリ


© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: