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タイ大好き!
ああ、哀愁のバンコクのタクシー
これは個人タクシーと思われるグリーンとイエローのタクシー。一時期は評判が良かったみたい。最近はカラー1色の車がかなり増えまして、これまたオレンジ、まっ黄色、真っ赤、ブルーなどなど、バンコクの道路は本当にカラフルになりました。中でも度肝を抜くのはショッキングピンク!あんな色の車、ありなんだろうか。でもかわいいっていうのも一理あるかなー。
これこれ。これが最近多い1色のタクシー。
バンコクのタクシーの運ちゃんって、ものすんごいキャラぞろい。タイ人の友達、タイに住んでいる友達に言わせると「夜中に絶対に女性1人じゃ乗ってはいけない!」だそうで、本気でタイ在住日本人の友達に「殺されたいの?」と怒られるまでは、夜中まで飲んでいて何度も何度も3時くらいにタクシーを拾ってました。なんでも地元タイの女性10人集めると7人程度はある程度タクシーで恐怖心を感じる出来事があったらしく、タクシーの中から携帯で電話して運ちゃんに聞こえるように番号を読み上げたりするんだってさ。
その怒られる事件からわずか1ヶ月。MBKから真昼間にタクシーを拾った日本人スッチーが撃たれたんだか刺されたんだかして、ニュースを賑わせ「え?真昼間でも?旅なれたスッチーでも?」と相当びびり、以後夜中、1人では乗らないように極力気をつけています・・・極力・・・ええ、やはり終電(BTSとかMTR)逃すと、それ以降びびりながら2度ほど・・・乗っちまいました(汗)。いや、でももう、何年も前ですからっ!
・・・まあ、完全に1人でのんきで行けてた頃って、丁度前の会社辞めて長々休めたときぐらいだから、今はほとんど友達と一緒に行ってるし、そういう機会はほとんどないかなー。
でも、私が乗った運ちゃんは幸運にも、キャラは濃いけど、いい人だったり、なんかぼられたなーって感じだけど、憎めなかったり・・・。バンコク在住のお友達に「今まではタクシー運が良かっただけよ!」と怒られ、違うバンコク在住のお友達とタクシーに乗った時は「よっしーって本当にタクシー運がいいねえ」と言われたので、これまでは幸せだったのだと思うわー。
というわけで印象的なタイの運ちゃんをご紹介しちゃうコーナーです。
その1・運命?驚きのジェントルマンドライバーのタクシーに4回乗る、の巻
あれは愛しのペニンシュラバンコクで、コンシェルジュにレストランの予約を入れてもらい、すぐ近くのバーンリムナム(今はない)に行こうとしていた時の事。珍しくペニンシュラのタクシープールにワゴン型のグリーン&イエローのツートンタクシーが止まった。乗り込むと、まだ高校生ぐらいに若い運ちゃんが、そのレストランカードを受け取り、もくもくと運転を始めた。しかし・・・遠い。めちゃくちゃ近いはずでは?「ちがーう!ちがーう!」と大騒ぎしていると(もちろん日本語)、運ちゃんは様子がおかしいことに気がついたようで「間違ってる?」と振り返る。「バーンリムナムなのよぉ!」と叫ぶと「ああ、めちゃくちゃ近いところ?」と大笑い。そして「でもこのカードにはラマ3って書いてあるよ」・・・ん?そんなバカなー。愛しのペニンシュラのコンシェルジュがそーんなことするわけないじゃなーい、っておい、どこだよバーンクロングナームって(驚愕)!?「あのやろー、間違えやがったな。ぎっちょんぎっちょんにしてやる」・・・同行の友達は固まったまま「まあまあ」となだめてくれたからいいけれど。そうすると運ちゃん「もう目の前がバーンクロングナームだから、リザベーションを取り消してきてあげるよ」と、ささっと降りてレストランへ。そして数秒もしないうちに戻ってくると、タクシーに乗り込み、バーンリムナームへ・・・。あまりの親切さと、素晴らしい英語にじーん。運ちゃんを疑って悪かった・・・。
それから3日後。友達が先に帰国し、1人じゃとても高くて泊まれぬ私も中級ホテルへ移動(とほほ)。でもペニンシュラのバーで友達数人と(ピアニストのヘンリーおじさんを介して知り合った、バンコク在住の友達)飲んだ後、わびしくペニンシュラでタクシーを拾ってもらう。乗り込んでしばらく走っているうちに、運ちゃんが素っ頓狂な声を上げた。「あれえ?あなた、この前、バーンリムナムとバーンクロングナームと間違ったでしょ?」・・・「ありゃーーーー!?」。
まあ、ペニンシュラホテルを専門に待機していればこんなこと珍しくないんだろうけど、何人も客はいるし、何台も待機タクシーはある・・・。「(運ちゃん)アンビリーバブルだねー!」「(あたし)アメージングタイランドだよ」・・・運ちゃんはあほみたいに笑ってくれた。その日も素晴らしい英語トークで、楽しい時間。聞けばこの流暢な英語は本だけで覚えたんだと。そして結婚したばかりだという奥さんの写真をさりげなく飾り「でもタイ人の女は恐いんだよー」とおどけていた。
・・・それから1年後・・・
スクムビットで雑貨を買い込み手が千切れそうになったあたし。えーい、昼間だからいいや、たくってしまえ、と手を上げたところ・・・ワゴングリーン&イエローの2トンタクシーが停車。でも1年前のことなど忘れていたあたし。「パイ、ロンレームペニンシュラ」と告げ、頷く運ちゃん・・・あれ?どっかで会ったような・・・運ちゃんも少し怪訝そうな顔で悩んでいたが、しばらく無言。そのとき、「あれ?バーンリムナームの?」と運ちゃん。えええええー????あの時の運ちゃんじゃん!しかも奥さんの写真も健在!しかも2枚に増えている!「うわーーー、グレイとだね!」「アンビリーバブルだね!」「アメージングタイランドだねぇ!」運ちゃん、また同じ所で大爆笑。「僕はタイ人でも3回同じ人を乗せたことがないよー!」と笑いが止まらない様子。「2回はよくあるんだけどねー。」・・・その時も、楽しい会話でセーフティードライビング。
・・・それから2年後・・・
2年の間にバンコクにもペニンシュラにも4回行ったけど、その運ちゃんには遭遇することはなかったし、そんなこと忘れていた夏。友達のうちに2泊することになっていて、ペニンシュラでタクシーを止めてもらった。ワゴンのイエロー&グリーンのタクシーから運ちゃんがててっと降りてきて、あたしのスーツケースを入れるべルボーイの手伝い。・・・そこではたと気がつく「ちょっと、私このタクシー4回目なんだけど!?」。運ちゃん、びっくり。今はいないドアマン、通称「にこにこおじさん」も固まる。「もしかして、バーンリムナムの・・・」・・・そこにいた全員が大爆笑になったのは言うまでもなかった。
・・・ペニンシュラからタクシーを拾ったことはもう数え切れないけど2度同じタクシーに乗ったことはない。この人は4回。しかもスクムビットから乗ったときからのことを考えると、ペニンシュラにかぎった4回でもない。「(私)いやー、ミラクルだねー」「ディスティニー、チャイマイ?」「なんのだろうねー」「さあ、なんだろうねー(笑)」「アメージングタイランドだねー」。また同じ所で4回目の爆笑。
友達の家はシーロムのまた小道にあってわかりづらい、わかりづらい。運ちゃんは携帯電話を貸してくれて「友達、タイ語話せる?友達に電話して。聞くから」と言ってくれた。なんてジェントルマン。無事に友達のマンションに着いたときも奥からガードマンを呼んで来て、トランクを渡してくれた。「もしタイの運転手さんがみんなあなただったら、観光客はみんなハッピーなのに」と言ったら「ありがとう!」ととても喜んでくれた。もちろんチップも渡して、笑顔でバイバイ!奥さんの写真も相変わらず2枚貼ってあったけど、なんとその隣に娘の写真が増えていた。
・・・あたしゃ日本でも同じタクシーにのったことないっす。・・・
それから3年。それきり乗ったことはないけど、今もまたペニンシュラのお客さんや、町の中で、本だけで学んだ英語を駆使して、奥さんののろけ話をしながら走ってるのかな?
その2 さわやか。歌声タクシー
あれは大好きなタリンチャン水上マーケットの帰り道。最近ペットロスが心配なNちゃんとタクシーを拾ったところ、その運ちゃんの席に大量のトンチャイのカセットテープが。
「これあなたのですか?」「イエース」「私トンチャイ大好きなんです」「ほんとにー?」
さわやかな笑顔でおどろく運ちゃん。
「運ちゃん、フェーンジャー歌ってよー」「難しいから歌えません」「・・・。」
ちぇっ、という顔をしたあたしに気付いた運ちゃんは、「あっ!」と何かを思いついたかのように、信号で止まった瞬間、がちゃがちゃとカセットをかきまぜ、何かを探し始めた。
「これ知ってる?」
カーステレオにカセットをつっこんだ運ちゃんがそう尋ねた。
あっ!こ、こ、これは「サバイサバーイ」じゃん!
「知ってるよー、有名だよー」
Nちゃんも「これ聴いたことがあるーーー!」車内が異様に盛り上がり、ちんけな前奏を聴きながら大笑い。そして運ちゃんがおもむろに「サバイサバーイ!」と唄い始めた。おおおおーーーーー!しかもうまい!声までまねているじゃないか!?
当然「サバイサバーイ」というメイン歌詞の部分以外は鼻歌のあたしたち2人だが、運ちゃんはフルコーラスで唄い続ける。こりゃ「愛は地球を救う」で、「サライ」を大合唱する武道館内のような異常な盛り上がりの車内。たっのしぃーーー!
・・・って、おい!もうペニンシュラバンコク過ぎちゃったよ!
「運ちゃん、運ちゃん!バック、バック!」「おー!そーりー!」・・・運ちゃんなんとバックで50メートル!ぎゃー!アブない!絶叫するあたしたちに「まいぺんらい、まいぺんらい(大丈夫、大丈夫)」・・・って何がだーーーー!?
・・・ああ、でも楽しかった。
その3 「目」!って言われても・・・沼津で出稼ぎしていた運ちゃん
あれは真昼間にMBKからタクシーを拾ったJALのスッチーが刺されたか撃たれたかして間もない訪タイ時のこと。
さすがのあたしも、この頃から真夜中のタクシーにはかなり気を使うようにしていた・・・はずなのにやっちまいました(号泣)!BTSを逃してまったりとバンコクの酒飲み友達KAZUさんと酒を飲んじまいまして。シーロムからタクシーに乗ってスクムビットのデイビスホテルに帰らなくてはいけなくなってしまいました。
シーロムからデイビスは大した距離ではないんだけど事件の後だけに恐い。
KAZUさんが運ちゃんに「ロンレームデイビスにちゃんと送ってね!」と言ってくれたものの・・・さすがにびくびく夜中の1人タクシー。
・・・しかも運ちゃんがちらちらバックミラーでこちらを見ているのが妙に気にかかる・・・うえーん。恐いよう。なんでそんなにぢろぢろ見るんだよ(泣)。その瞬間運ちゃんが私を振り返り、自分の指で目を指しながら「めっ!」と叫んだ。
はぁああああ????
「目。目がどうしたの?」思わずびびりながら日本語でしゃべりかけるあたし。運ちゃん、たどたどしい英語で「8年前、日本で働いていた」とのこと。「日本語わかる?」「チョトダケ。デモワスレタ」「どこで働いていたの?」
・・・運ちゃん。一言一句必死で思い出しているような仕草でこう答えた。
「ヌマヅ・・・シッテマスカ?」「知ってるよー。富士山見えるね」「ソウ。フジサン、ミエル。」「何の仕事してたの?」「・・・カベ!」「カベ??カベ・・・ってああ。壁塗ってたの?」
思わず壁を塗るジェスチャーをすると「ちゃーい、ちゃーい。」と嬉しそう。
なんでも運ちゃんは日本語がたどたどしいながらもわかるのに、まだ日本人のお客さんを乗せたことがないのだそうだ。おまけに、どんどん日本語を忘れているようです。
このたどたどしい日本語の運ちゃん。デイビスホテルまでの道はもちろん知らず、必死こいて教えながら無事到着。おまけに1B単位でおつりくれようとするから「いいよ、いいよ。ありがとう」と言っておりたところ「アリトー(ありがとう?)、サイナラ。」と手を振ってました。
ミラ-でちらちら見ていたのは、日本人かどうか見てたんだなー。でも話しかけるのに「目っ!」はないよなー(笑)。
後日8年前に日本で働いていたタイ人が日本語を忘れていた話をしたら、タイ在住でタイ語を学んでいる友達が「私は忘れないようにしないとー」と、焦っていたのも印象的。人の振り見て我がふり直せ、ってやつでしょうか。
その4 ついにバンコクで殺される?・・・
あれは、あまり付き合いのない酋長こと、妹との初めての旅行。・・・ってかちえぞうっていうぺんぎんみたいなあたしの親友もいたんだけど、義父死す!という衝撃の事件で帰国。酋長&あたしの珍道中の始まりの日であった。
とっても素敵で気に入っていて2回泊まっているけど、交通の便がちょっと悪しなオークウッドシティレジデンスでタクシーを拾う。
当時バンコクのカオサンにタイ人の旦那と住んでいた友達を尋ねて、いざ、カオサンへ!
「か、かおさん」と告げると運ちゃん、頷きもせずだまって車をスタートさせた・・・。
頷きもしないし、目も合わさない。っていうか汗びっしょりかいてるし、顔真っ青・・・もしかしてー・・・タイの運ちゃんで多いっていう薬中毒???
しーんとした車内でなんかいやーな空気。
・・・そして事件はおきた。なんとタクシーが空き地の草むらに突っ込んだんだよ。
その時、走馬灯のように「ああ、酋長とはいえ初めて肉親を連れてタイに来てこんな目にあわせるなんて、姉として失格だったなあ」とか「友達が運ちゃんには気をつけろ、っていうの真剣に聞いておけばよかったなあ」っていう思いと映像が流れる。はっ!いかん!まだ戦えるじゃないか!
「やいのびた、いや、酋長(妹)!車が止まったらドア開けてダッシュだぞ!」「ねぇちゃん。おいら高いものといったら今日MBKで買ったこのぽっくりサンダルだけだよ。このぽっくりサンダル売られちゃうのかな?」「ぽっくりサンダルだけ売られて我々はチャオプラヤ川に沈められるんだよ(妄想)。日本人のくせにタイ人よりお金持ってなかったからさー。」
ところで・・・あれ?運ちゃんは?
うちらあほ姉妹が背中に変な汗かきつつも妄想の世界で焦っている間に、運ちゃん、急ブレーキで車を止め、ドアを開け、もう豆粒ほど小さな存在になっていた。
「へ?置き去り?」
・・・運ちゃんの豆粒ほどの背中の先にはガソリンスタンド。そして、トイレ。
・・・一瞬の沈黙の後うちらは当然腹をかかえて笑うことしかできなかった。決死の覚悟で運ちゃんと戦うか、猛スピードで走って逃げるかの選択がこれ。
背中にじっとりとかいた汗が物悲しい。
運ちゃんはトイレから小走りに出てきて、満面の笑みを浮かべながらもはずかしぞーに「そ、そーりぃーー」・・・。あまりにも笑うあたしら姉妹に「そんなに笑わないでよー」と笑いながら照れていた。
そーんなに行きたかったのかトイレ。運ちゃん、トイレ行ってからお客拾えばよかったのに。
ちなみにカオサンまでの料金を20Bも負けてくれたけど、メーターなのに大丈夫なの?
まあ、いずれにせよ、初めて殺されるかと思った・・・それなのに一番笑えた運ちゃんだったなぁ。
その5 唄え!カラバオタクシー
・・・乗ってしまったんです。カラバオタクシーに。こんなシールをでかでかと貼ったタクシーに。カラバオっていうのはバンドなんだけど、フォークとロックのあいのこのような人たちで?歌詞はわりと社会に対する歌、らしい。これが50歳くらいの人たちなんだけど、タイのガテン系仕事の人たちに大人気なんだわ。
あれは5年ほど前の訪タイ時。確かホテルからホテルの移動時だった気がする。うひょー。グリーンとイエローのツートン!個人タクシーってことはかなりのカラバオファンかな?
「クン チョープ カラバオ(あなた、カラバオ、好き)」(←当時は今よりかなりタイ語が駄目だった)というと、運ちゃんはびっくりして目をむき出して振り返った。
「カップ!(はい)」・・・
「ディチャン、チョープ、カラバオ(わたし、カラバオ、好き)」
本当はそこまで好きじゃないんだけど、とほほーんとした声に社会派と言われる歌詞が似合わないカラバオの歌は結構なごむんだよなー。多分タイの人は和まないけど・・・あとノリでそう言っちゃった。
運ちゃん、信号で止まったとき、ごどごそとダッシュボードをあさっている。ん?何?
手に何かを持って振り返った瞬間、こいつすげーって思った。なんとカラバオマーク入りの白いTシャツに、カラバオデーン1本。
カラバオデーンていうのはカラバオのメンバーが社長のドリンク会社のドリンク剤。
しっかり実業家のカラバオです。
運ちゃんは自分なりにいかに自分がファンなのか主張したらしい。
「あんたなんの曲が好きなんだ?」
運ちゃん少しむきになって英語で聞いてきた。
・・・えー?あたしカラバオデーンのコマーシャルで流れている曲とチャーンビールのコマーシャルで流れてる曲しか知らんのよ。
あ、メイドインタイランドっていう曲があったなあ。それでいいか。
「メイドインタイランド・・・。」
運ちゃん、目を丸くして「あれは最高じゃー!」と叫び唄い始めた。ひょーーーーーーー。
しかもカラバオのカセットかけ始め、大声で歌っているーーーーー。
降りるときにはすっかり洗脳され、今はなきZENのCD屋で「すみません、カラバオのアルバムください」と、赤いジャケットのCDを買ってしまっていた。ちなみに・・・あんまり面白くないアルバムだった。
その6 あれが、娘と息子の学校だよ。家族大好き良いパパタクシー
メナムリバーサイドで、ある一台のタクシーに乗車を拒否られ(ワットポーには行かないらしい・・・この手の断りがタイって多いなあ。自分の帰りたい方向とか行きたい方向に行くお客さんしか探さないんだもの。なんて自由なの)、断れていることをホテルスタッフより先に知り「コンニー、マイパイ、ワットポー(この人、ワットポーに行かないよ)」とスタッフに告げると、目を丸くされた。それを後ろで見ていたんだね、この運ちゃんは。その次のこのタクシーに乗った瞬間、友達がたどたどしい英語で何か話しかえられたという。「よっしーのことこの人、タイ人みたいだって言ってるよ」・・・ぜんぜん似てないっすよ!この顔の薄さ、見てー!
そんなこんなで運ちゃんとの交流は始まった。最初は旅行者に聞く簡単なタイ語で「何度タイにはきましたか?」とゆっくり話してくれて、ほんわか楽しい車内。
運ちゃんはあたしが「カップロップ、ギーピーレーオカ(運転は何年してますか??」と聞き「イーシップ(20)」と答えた後に、自分の身の上話に移った。ゆっくりしゃべってくれるからタイ語でも手に取るように運ちゃんの家庭環境がわかった。
「運:サコンナコーンがふるさと、サコンナコン知ってる?」
「よ:知ってるよ。メコン川の近くでしょ?」
「運:そうそう!ラオスの近く。ラオス語しゃべれる?」
「よ:しゃべれないよーー」
「運:奥さんとバンコクで会って、ずっとバンコクに住んでる」
「よ:わー、いいね!奥さんきれいでしょ?」
「運:はい、とってもきれいです!息子が12歳、娘が10歳だよ。ワットポーの近くの学校に行ってる。」
「よ:息子も娘もかわいい?」
「運:すごーーーーく、かわいいー(興奮気味)!」
随分長く連れ添っている奥さんも綺麗って言えて、娘も息子もかわいくて仕方がないっていう感じの運ちゃん。すごくいいパパだなあー。
「運ちゃん:ほら、あれ、みて。あれ、息子と娘の学校」
運ちゃんはスピードを少し落としてワットポーにほど近い学校を指差した。もう満面笑顔。子供の話しをするときがうれしくてしょうがないみたい。
下りるとき、お札を払って足りない分小銭を払おうとしたら運ちゃん。「車がいっぱいいるから早く下りなさい。小銭はいいから!」って下ろしてくれた。ええー、運ちゃん、5バーツも足りないよ!
「いいよ、いいよ。」
運ちゃんはにっこり笑って去っていった。
・・・タイのタクシーは恐いって言うけど、こんな素朴でやさしくて頑張ってるお父さんも走ってるんです!頑張れ!おとっつあん!
ただ・・・ここまでの会話を全部タイ語でしていた自分に少し感動した。
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