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2009年10月07日
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テーマ: お勧めの本(8041)
カテゴリ: カテゴリ未分類



「エリザベス」読み終わりました。この本はかなりページ数も
多く、資料が豊富で内容も細かく歴史の教科書のようでしたが、
ところどころとばしながらも無事読み終えました。映画を見たり
小説を読んでいる時のように誰かに感情移入して泣いたり感動
するということはなかったのですが、エリザベス女王の生きた
時代を知る上ではすごく勉強になる本でした。

エリザベスは女王になる前の前半生も波乱万丈だけど、即位後
も次から次へと難問が待ち構えていました。まずは女王の結婚
問題、スペイン王フェリペ2世を始め各国の王や王子が結婚を

めたようなのですが、それでも大国、特にハプスブルク家とは
友好関係を保って他の国から後ろ盾があると思わせたいので、
簡単に断ったりはせず気のあるようなそぶりを見せます。この
あたりのかけひきは本当に見事です。

結局どこの国の王や王子とも結婚せず独身を貫くエリザベスで
すが、宮廷内にお気に入りの男性はいました。中でも特に寵愛
を受け出世したロバート・ダドリーは、ジェーン・グレイを息子
と結婚させて女王にしようとしたジョン・ダドリーの息子、父
やジェーンの夫となった弟はメアリーに処刑されています。こ
んな因縁のある家柄の人をお気に入りにしなくてもと思うので
すが、ロバート・ダドリーは順調に出世していきます。もっと

いうことはありませんでしたが、この人はまあよい人生だった
のではないかと思います(父や他の兄弟に比べればずっと)

エリザベスを脅かす最大のライバル、メアリー・スチュワート
19年も幽閉され最後は処刑されるという悲劇的な生涯ですが、
私はどうも彼女には同情できません。生まれた境遇やおかれた

過ぎる、男を見る目がなさ過ぎると思うのです。でも彼女の
処刑がその後のヨーロッパの歴史を大きく変えたという記述に
はっとしました。それまでヨーロッパの君主はただ王家に生まれ
てきたというだけでなく1度戴冠して王位を授かれば神の代理人
として存在するのだから人間の法律が及ぶことはない、どれほど
ひどい王であってもその存在を消すには暗殺しか方法がなかった、
でもメアリー・スチュワートの処刑によって戴冠をした君主でも
(メアリーは父の死で生まれてすぐスコットランド女王になって
いる)裁判にかけ処刑をすることができるという流れができ、そ
れがイギリスやフランス革命にもつながっているというのです。

キリスト教の国で中世では君主は神の代理人であった、この考え
がヨーロッパの歴史を知る上で大きなキーポイントとなり日本や
中国の歴史とは大きく違うということがよくわかりました。

自分の感情面ではエリザベス女王やメアリー・スチュワートの
生涯はあんまり感情移入できず、本を読んで感動するというわけ
にはいかなかったのですが、世界史を考えるにはとても大事な
キーポイントをつかむことができる本でした。細かい資料をとこ
とん調べつくした作者の情熱も素晴らしいと思いました。





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Last updated  2009年10月07日 10時01分15秒
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