5章


「えっ・・・それって・・・僕たちのほかにあのゲームに参加しているって言うこと?」
「正確に言うと違うみたい。いくつかの世界に分かれていて、その世界が過去だったり未来だったり、私たちみたいに今に限りなく近かったり・・・」
彼女の話をまとめるとこうだ。
あのゲームにはいくつかの世界が存在して、その世界によって文明が進んでいたり、海底だったり宇宙だったり、いろいろな世界があるらしい。
「でも、その世界は完全に遮断されてるわけじゃないらしいの。扉があって特別な鍵が必要らしいんだけど・・・とにかく他の世界にもいけると思うわ。」
そんな話をしているうちに分かれ道にさしかかったのでそれぞれの家に向かった。
僕は家に帰るとまずインターネットであのゲームのことを検索した。
すごい数のページがヒットした。見ているうちに僕が選ばれた世界は比較的安全な世界だということがわかった。ある世界は巨大な生物が生息していたり、ウェアウルフなどがいたり。しかし僕のところはあのプニプニだ。
不幸中の幸いだと思いつつ時計に目をやった。
------8時。
僕は急いでアイコンをクリックするとあの世界に向かった。
その世界についてまず自分の腕を磨くべきだとおもった。これはゲームだ。所詮LVをあげればどんなに強い敵だって・・・・そう思ったのだ。
町から出るとあのプニプニ・・・そうだ、あの図鑑にスライムって書いてあったな。まず手始めにスライムを倒してLVをあげることにした。
スライムの核を狙って刀を振りおろす。前よりいくらか軽く感じた。
あっけなく倒すと例のカプセルだけになった。あけるのも面倒なのでポケットにつっこむともう少し敵を探してみた。
いくぶんか歩いただろうか、突然上空から奇妙な声が聞こえた
「キャピール!!キャピール!」それは小さな鳥だった。
別に害はないだろうと思ったのもつかの間その鳥が急降下してくるのだ。
その瞬間小さいんじゃなく遠かったということに気づいた。
かろうじてその鳥のくちばしをかわしたが翼の部分にたたきつけられた。
攻撃する暇もなく攻撃をかわすこともままならなかった。
次の瞬間鳥が急降下していたところに身をかがめたすると鳥の頭から刀が生えている?いやちがう。僕の刀が鳥の頭を貫いたのだ。
------運がよかった。
もしかしたら死んでいたかもしれない。
その鳥は一枚の羽だけを残すと跡形もなく消えた。
それをポケットに入れてこれ以上進むのは危険だと思ったので町のほうに引き返した。


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