7章


そこに何か役立つ資料は無いか探しに行くことにした。
零にまたがると俺の気を察したかのように村に向かって走り出した。
移動速度は徒歩の約三倍はあるだろうか。乗り心地も悪くない。
そんなことを考えているうちに村についた。
流石に村の中に大きくなったこいつを連れて行くわけには行かない。
村の入り口においていくと素直にそこに座った。
「すこしここでまっていてくれよ」
零はクゥとないた。
図書館の蔵書のなかにはこれと言って魔法に役立ちそうな本は無かった。
あきらめて帰ろうとすると隔離された部屋が目に付いた
『禁 貸出』
貸出はだめだが見るのはいいのだろうと中に入っていくと一冊の本を見つけた。
『古ノ竜、其レヲ駆ルモノ』
本を開いてみると大きな竜の挿絵が目に入った。
禍々しい竜だ。
一ページめくると目次があった。
目次に一通り目を通すと
『第拾弐章古の秘術と魔獣』
という項目を見つけた。
そのページを開くとローブを纏った魔術師らしき人間が
なにやら印を組んでいる挿絵があった。
挿絵の説明には『竜翼生成術』と書いてあった。
何度も読み直しそれを覚えると零の元へ足早に向かった。


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