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2015年04月08日
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カテゴリ: 2015日本選手権
2015年の競泳日本選手権、第2日目。

夏のロシア・カザン世界選手権の代表選考会もかねた本大会だが、今回の派遣標準記録ははっきり言って非常に高い。これまでは『世界大会で準決勝進出を狙えるレベル』に設定されてきたが、どうも今回のタイムは『夏の本戦では確実に決勝に進出し、メダル争いに絡めるレベル』をターゲットとしているようだ。昨年のアジア大会での場外スキャンダル騒動の教訓を踏まえた『選手に対して厳しい選考姿勢でのぞむ』という日水連の意思表示なのかも知れない。

出場選手も各所属のコーチ陣も事前に水連の意向を受けているはずなので、相当にハードな練習に取り組んできたものと思われるが、逆に調整期間の不足で疲労が抜けないまま大会に臨んでいるのか、なかなか選手達の思いが記録に結びつかないでいるように見える。そんな中で、過去日本代表として苛酷なスケジュールの海外遠征をこなしてきたベテラン組(いずれも男子で、萩野選手/400MFr、入江選手/100MBa)、小関選手と立石選手/100MBr)は早々と代表権獲得を決めている。また入江選手に次いで2位だったが素晴らしいスタート技術を持った金子雅紀選手が新たに代表メンバー入りを果たした。

女子では初日に50MBrを日本記録まで0.03秒差の31.07で制した渡部香生子選手の成長ぶりが目を引く。2日目の100MBr準決勝もただ一人1分6秒台で1位で決勝へ通過した。これまで”泳ぎのセンスの良さ”、”持久力”は折り紙つきといってよかったが、ここへ来てレベルが上がったのがスタートの技術である。飛び込んでから15Mまでのタイムが7秒を切っているように見える。こんなスピードを出せる女子は世界でも1人か2人くらいだ。

リトアニアのBr・スプリンターであるルタ・メイルティテ選手もスタートは上手いのだが、彼女は反射神経は凄いけれども、水中動作ではそれほど伸びない。むしろさっさと浮かび上がって、強烈なテンポ泳法で泳ぐことで15Mまでを約7秒で通過する。米国のソニ選手やロシアのエフィモア選手は後半型なので、それほどスタートで飛び出すことはない。

渡部選手のスタートの速さは水中動作の部分が大きい。つまり体力をほとんど使わないで済むテクニックの凄さなのであり、この意味で言うなら世界最高レベルのスタート技術に達したことになるだろう。確かにパワーという点では、まだメイルティテ選手やソニ選手に及ばないかもしれないが、年齢的な伸びしろを考えれば今後の彼女の活躍には十分期待が持てる。

実は渡部選手のスタート技術についてはきちんと解説をしたいのだが、現在私はいろいろと面倒な制約がかかる立場にあり、まことに申し訳ないのですが突っ込んだお話が出来ません。ですので、もしご興味をもたれた方は是非とも、映像分析を行ってみてください。とんでもないことをやっていますよ。


さて”厳しい派遣標準”という難題を前に多くの選手が苦戦を強いられている今大会ですが、業界が”仲間内の馴れ合い所帯”に陥らないようにするためには、こういう厳しい措置は止むを得ないでしょう。
とは言え、まだ若い選手達の中には、自分の結果を正面から受け止められなくなってしまう人も出るかもしれません。私のようなプールを離れた人間が出来ることは少ないですが、様々なことを犠牲にしながら自分達の持てるものを全部ぶつけて本大会にのぞんだ全ての選手達に、『あなたたちの活躍を見ている人は、少ないかもしれないがちゃんといますよ』と申し上げたい。大会はまだ始まったばかりですが気持ちを切らさずに戦ってほしいと思います。





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最終更新日  2015年04月12日 00時02分06秒
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