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寿司屋でのマナー
最近は手軽な回転寿司が一般的になり、本格的な寿司屋に行くのに尻ごみしてしまう若者が増えているようです。
しかし、昔ながらの寿司屋へ行く機会もあるでしょうから、基本的なマナーだけは覚えておいてください。
●店に入る前に
体臭と言うのは自分では気づかないものです。他のお客さんに迷惑をかけないように、高価な香水を普段より少し強めにつけておきます。
寿司屋のお客様は女性では九割が接待業の女子従業員、男性では九割が同伴あるいはアフターと呼ばれる接待業の女子をさらに接待する役割で来店しており、香水などの銘柄(ブランド)には精通していることなどから、寿司屋はさながらアロマの見本市と言われるほど、いい香りで満ちているのです。
また、カウンターで食事をすることが多いので、身体が冷えやすいだけでなく、トイレに立つと隣のお客さんが時間を気にすることがありますから、うんこはすませておきましょう。
また、寿司は生ものですから、普段から、運動をし、免疫力の低下を防いでおきましょう。
●予約をしてはいけません。
ふらっと入ったという感じがイキ(粋)です。
亡くなった高倉健さんのような感じで入店します。
腰が引けるとイキでないので、股間を突き出すように入店し、右手の人差指と親指でアルファベットののCのような形をつくって、「つまめる?」とさりげなく言いましょう。
●箸は使わない。
お寿司は必ず素手でつまんで食べます。
なんと板前さんも素手で寿司を握っているのです。
この時、板前さんの手のひらから出るかすかな分泌物や常在菌が寿司の味に深みを与えると言われています。
おしぼり(おてふき)が出てきますので、これで、手を綺麗にします。タオル地の温かいものが出ますが、「こんなもの注文してませんけど」とか言ってはいけません。サービスです。気持ちがいいので、眼ヤニや鼻くそ、脇の下を拭いてもかまいませんが、そのあと必ず手も拭きます。
おしぼりはこの後も、テーブルや手が汚れた時に再び使うことができます。
●にぎるのは寿司
着席すると、カウンターの内側に立つ板前さんが必ずこう聞きます。
「何、にぎりやしょう」
この、「何」というのは、寿司のことで、あなたの身体の一部や、あなたの弱み、あなたの会社の実権、時の政権のことではありません。
●最初は「ぎょく」
まず、必ず最初は玉子をたのみます。
玉子の焼き具合で板前さんの料理の腕(技量)を確認するためです。
玉子は通の呼び方で「玉」、読み方は「ぎょく」で「たま」ではありません。
「ぎょく!」と店全体に聞こえる大きな声でたのみます。これが板前さん達への良いプレッシャーになり、店全体に緊張感が走るはずです。
続いて「いっかん!」と言います。一般には知られていませんが、これは一個の通の言い方です。これで、あなたが通(寿司通)だということが分かるので職人の仕事におのずと力が入ります。
●出てきてもすぐに食べる必要はない。
回転寿司と違って寿司が流れていきません。ゆっくり、まったり食べるのが通です。
表面が少し乾いた寿司もまたオツ(乙)なものです(アブリの由来)。
また、隣のお客さんの前に置いてある寿司は隣のお客さんが注文したものですから、自分の前にあるものしか食べてはいけません。
きょろきょろとしてはいけません。じっと前方だけを見つめます。寿司は流れて来ません。
●次は、白身
玉子の次は、淡白な白身をたのみます。
白身の読み方は「しろみ」です。「しらみ」ではありません。
板前さんをにらみつけ、「今日は白身(しろみ)は何が入ってんの?」と聞きます。
すると、鯛(たい)とか平目(ひらめ)とかを勧めてきますが、回転寿司と違って、これらは全部、超高額です。ここで、うっかり、うなずいてはいけません。
にっこりして、「じゃ、イカ」と、たのみます。
気を抜いて、「いっかん!」と言うのを忘れてはいけません。
続けて言うと「いかいっかん!」という感じです。練習しておきましょう。
●ガリは出してくれる。
酸っぱい生姜のスライスのことをガリと呼びます。
これは、回転寿司と同じで無料ですが、ピンセットと一緒に入れ物に入って置いてあるわけではありません。
あなたが食べきると、追加を出してくれます。たいしておいしくありませんが、どんどん食べられます。
盛られたガリを食べ切ったら、ガリの盛られていた付近を人差し指でコンコンと叩いて合図をしてください。すぐ追加をくれます。「ガリください」と言ってもいいですが、あとに述べますが、間違ってお茶が出てくる場合があるのです。
食べ残しても問題ありません。次のお客さんに出されますが、生姜には消毒作用があるので問題ありません。
●あとは自由に。
玉子とイカとガリで、ほぼ、おなかが一杯になったでしょうが、寿司屋には他にも無料のものがあります。
あがり(お茶のこと)、みどり(醤油のこと)の二つです。
あがりは、湯呑みに入っています。ふつう、お湯の蛇口とかはありません。高級な店になればなるほどどんどん湯呑みのサイズが大きくなります。
巨大な湯呑みが出た場合は、女将(おかみ)さんを呼んで、「結構なお点前(てまえ)で」と言った後、よく拝見(観察)し、焼きや塗りについて褒めます。
醤油は「みどり」と呼びます。素人臭いので「しょうゆ」という言葉を使ってはいけません。あがりと同じように飲み放題です。
●寿司の持ち方
玉子はネタと酢飯が海苔で堅固につなげてあるので、どのように取り上げても、ネタが落下することはありません。これをみどりにつけます。酢飯に充分しみこませてから食べます。
イカはネタと酢飯が海苔で堅固につなげてあるので、どのように取り上げても、ネタが落下することはありません。これをみどりにつけます。酢飯に充分しみこませてから食べます。
●会計
一般には知られていませんが、「勘定(会計)してください」と言うのを、寿司屋では「おあいそ」と言います。
両手の人差し指でペケをつくって、「おあいそ!」と言うと、店にいる人たちは更なるあなたの知識の豊富さに感嘆することでしょう。
おあいそが終わったら、「軍艦巻きはガリでミドリをつけるんだよね」とでも言いながら店を出れば、完璧です。
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