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2008.10.22
テーマ： ドール(2205)
カテゴリ： ドール
阿鼻叫喚が顕現してより既に半刻。
橋の戦いを切り抜けた骸どもが黒い点となって新都を徘徊し始める。
彼女たちの奮闘は賞賛に値するが、この大波の流れを遮る事は叶わない。
骸どもは高らかに合唱する。
コレデマタ元通リダ、と。
月へ続く道。月を臨む祭壇へと骸達は疾駆する。
だが・・・
彼らが到達したのは何も無い空き地。
目的の塔は見当違いの方角に。
何故皆ここに集まってしまったのか？
その理由が彼らの中心に居た。
志 「こんばんわ。
こんな時間に何処へ行こうというのかしら？」
黄泉から溢れかえった軍勢を前に彼女は不適に笑う。
その彼女はおかしな香に包まれていた。
足元には金の杯。
それから立ち込める香は、霧のように煙り骸どもを揺るがしていた。
志 「サンジーから借りたんだけど、効果絶大ねｗ
目的を忘れてこっちに釣られるなんて、根元の部分はやっぱりあのバカってことかｗ」
彼女の言葉に反応したのか、骸たちが襲い掛かる！
それに応えて彼女は後ろに跳び退り、どこから出した二丁拳銃を構え
撃つ！！
ダダーーーーーーーーーン！！
襲い来る狂牙を次々と撃ち抜いて行く。
しかし、飛びのいた先にも数多の爪が待ち構えて彼女に迫る！
ズバーーーーーーーーーーッ！！
いつの間に手にしていたのか、日本刀で襲いかかった骸を切り裂く。
そして周囲にいる骸どもにも次々と切りかかって行く。
切る！
斬る！！
ＫＩＬＬ！！！
”無限の収納”
彼女をはじめとする全てのメイドのサーヴァントは、ありとあらゆる家事を完璧にこなす。
その卓越した技術は人知の領域をはるかに超越した次元にあるという。
この収納術もその一つ。
彼女たちメイドは、限られたスペースを有効活用し、どんなものでも収納してしまうのだ。
胸元の僅かな隙間でも、武器の数十個は楽勝で隠しておけるらしい。
ならば広大な宇宙空間にも匹敵する超領域、 スカートの中 ともなれば、世界中の兵器を貯蔵しておくことも夢ではなかろう。
だがしかし、この恐るべき能力も対サーヴァント戦においては気休め程度にしかならない。
なぜならば、いくらでも武器は収納できるが、その武器は現実世界で調達した普通の武器でしかないのだから。
人の領域を超越したサーヴァントにとっては、通常の武器など輪ゴムの鉄砲に等しいだろう。
だからセイバー戦では使えなかった。
だが、今回のような戦いにおいては絶大な効果を発揮する。
あちらが無限の軍勢ならば、こちらは無尽蔵の武力で対抗できるのだ。
志 「サンジーだの、セイバーだの、未練たらたらにも程ってもんがあるでしょうに。
でもね・・・・何故かしら？
そこに私が含まれていないのは？(*^-^*#)
そこんとこも含めて、た～っぷりとお仕置きしてあげないとねぇ♪」
こうして恐るべき殲滅戦が開始された。
無限ＶＳ無尽蔵
一見互角にも見えるが、彼女がいずれ負けるのは確かである。
いかに武力は無尽蔵でも、それを扱う彼女の体力は有限なのだ。
だが、この世界が消えるまでのほんの一刻。
その僅かな時間ならば、彼女は気の済むまで暴れ続けることが出来るだろう。
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