昆虫倶楽部リターンズ 岡山矢掛編

昆虫倶楽部リターンズ 岡山矢掛編

2021/02/18
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どうも御無沙汰をいたしておりました!
猫山映画の部屋リターンズ
今回の映画はこちら!
ミッドナイトファミリー メキシコ、アメリカ合作映画 2019年ルーク・ローレンツェン監督作品

https://www.madegood.com/ja/midnight-family/

メキシコシティで営利目的の救急隊を営むオチョア一家家を追ったドキュメンタリー映画です。

救急車・・・

実は私、結構お世話になっていました。ある時期。
で、それがトラウマになってしばらくサイレンの音を聞くのもしんどかった。いまはなんともないですけど。
20年ほど前なんですが、内臓破裂で出血多量、死の淵をさまよい大手術して生還したものの、数年は、体も心も不安定でした。
体調が悪くなると、たいしたことなくても過呼吸を起こしてしまって救急車を呼んでしまったのです。
でもそのときの救急隊員さんの言葉が温かかったんです。
「いつでも呼んでくれていいんです」
って(泣)
でも、それだからこそ、いけないと思った。

でね、メキシコの民営の救急車、これって、乗車料金が請求されるんですよ。
映画にもありましたけれど、当然拒否する人が出てきます。
気持ちもわからいでもない。だって、一刻も早く医者に診てもらいたいから救急車を呼んだのに、意図的に遠くの病院に連れていかれたような気がしたら・・・それで手当てが間に合わず家族が命を落としたのに、「料金払ってください」なんて言われた日には怒りますわ。

だからといって、オチョアファミリーがやっていることのすべてが悪だとも決めつけられない。
だって実際市営の救急車両が致命的に少ないのです。
かつまた、オチョアファミリーをはじめとし、庶民の生活がめちゃめちゃ厳しい。彼らだって闇営業をせざるを得ない事情があるのです。
自分たちのしていることは人助けだと誇りを抱いて、たくましくも必死に前向きに生きようとしている一家の長男の姿があります。
まるごと誇れるようなことをしていないというのも彼は理解しています。自己陶酔している一面も否めません。
けれどもこの作品に登場する人物の誰も、厳密には悪人と言い切れない。

本当に悪いのは、貧困なのです。

内容の深刻さ厳しさとはうらはらに映像は極めて美しいです。
そのためまるで時間を感じさせない。81分の作品なんですが、あっというまです。
深夜のメキシコシティを疾走する救急車のシーンはサイバーパンクなブレランの近未来を彷彿させます
現実がいつのまにかSF映画を越えて、シビアに疾走しています。

我が国もいま大変な経済危機と医療崩壊の危機に直面しています。
メキシコシティのいまは、我が国の未来かもしれない。
そうしてみるとこの映画は、明日の日本のバーチャルシミレーションムービーとも言えるかもしれません。

ぜひ映画館で、ご観賞してみてください。




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Last updated  2021/02/18 01:52:50 AM


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