しあわせのかたち

しあわせのかたち

2006/03/27
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 桜がチラホラ咲き始めましたね。いい季節です。


 さてさて懸案となっている町山論争の本論なんだけど、まあボチボチ書いてはいる。いるけど出さないかもしれない。それを出すまで日記も書けないというのもバカバカしいので、あえてそれ以外の話題をば。

     ※

 トヨタ自動車の会長であり経団連の会長も務める奥田碩氏が、講演で 「勝者が報われ、敗者も次のチャンスが与えられて、努力次第で勝者になれる仕組みを作るべきだ」 と発言したそうだ。
(ソースは ここ

 発言の一部分だけを切り取ると意図が伝わらないのであらかじめ書いておくと、奥田会長は上記発言の前に「(格差社会は)高齢化や核家族化などが背景にあり、(小泉首相の)構造改革の影響ではない。誤った印象論で構造改革を中断するような事態は避けるべきだ」と言い、「そのうえで」と前出の言葉につなげている。



 政界や財界でいま活発に議論されている「格差社会の是非論」が、なぜかどれもこれも白々しく響いてしまうのは、その根底に「人間はみな平等である」という 「庶民にはとても同意できない前提」 があるからだ。

 奥田会長といえば近年稀に見る「物事をハッキリ言う人」ではあるが、その奥田会長ですら言えないことがある。人間は平等ではない、と。格差なんか生まれた時からある、と。

 小泉首相が「格差がでるのは悪いことではない」と言い、なぜそれが問題になるのか。
 その論議が本質的に転倒している原因がここにある。


 格差はあるのだ。それは生得的に存在している。
 日本の中流家庭に生まれるのとアフガンでゲリラの子として生まれるのと、その後に歩む将来が平等であろうはずがない。もっと根本的な話をすれば、小谷野敦、宮崎哲哉、内田樹らが主張しているように、こうした議論には常に「遺伝」(および初等育児環境)の格差についてまったく無きがごとく取り扱われている。

 少年ジャンプとバラエティ番組しか見ない家庭で育てられた子と、岩波や筑摩の全集をシリーズで揃え、TVはNHKしか見ない家庭で育った子とで、学校での国語力や会話での語彙に【差が出ない】と主張できる者を、私は知らない。
 私は少年ジャンプと夏目漱石全集とで、どちらが高等でどちらが低俗かなどという話をしたいわけではない。『ワンピース』からは高校入試問題は出ないし、マンガしか読まずに育てば語彙は貧困になると言いたいのだ(このブログを見よ。なんと貧困なことか)。

 格差は最初から存在する。それも埋めようの無い格差が。


 ではなぜ小泉首相の「格差は悪いことではない」という発言が問題視されるのか。


 あなたと私は違う。
 頭の中身も顔も性格も倫理基準も道徳観念も好みの異性も好きな食べ物も、もう何もかも違う。それは埋めようがない。その本来埋めようがない「差」を、「国民」という名の元に塗り潰す効果を狙ったのが、「近代国民国家」というシステムなのだ。
 なぜか。生産性を向上するために。軍事力を増強するために。共同体を強固にするために。今日より明日はもうちょっとだけ豊かになれるように。身近な不幸を目の当たりにして後ろめたくないように。
 そうした理由で、人は近代に入り、民主主義を作って「国民国家」を創出した。


「格差がいいか悪いか」などという議論をしたいわけではない(そんなものは最初から存在している)。議論の前に、目的を忘れてるぞコラ、という話をしたいのだ。



 探しものは見つかっていない。
 まだ花粉とんでるよね。嗚呼。





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Last updated  2006/03/27 06:11:23 PM


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