Happy Nail

検査入院


退院後の経過を診るため受診する。
下痢は続くものの、明らかに完治に向かっている。
2週間後に腎臓の検査の入院をするため、予約を取る。
また入院だ。
子の病気は、まったくテンションが下がる。
入院生活は快適とは程遠い。さらにウツになる。

2週間経ち、息子の下痢もすっかり治る。
入院も3回目となると、だいたいの事は把握しているため、
簡単に説明を受け、1泊2日の検査入院生活が始まった。
今回は、検査と言うことで結果が気になってしょうがないが、
病気での入院ではないので、心なしか気が楽である。
部屋も、今回は息子と同じように検査入院の子や、
感染しない病気の子ばかりを集めた、いわば安全部屋だ。

今回、息子は尿路感染を2回繰り返したと言う事で、
3つの検査を受けることになる。
ひとつは、前回も行った膀胱造影。
尿路感染の主な原因となる、尿の逆流を調べる。
これは、入院した日に受けた。
夕方、主治医が回診に来て、結果を聞く。
今回も逆流は認められなかった。

ふたつめは、腎臓に傷が付いてないかを調べる。
尿路感染を起こして菌が腎臓に付いた時、
腎臓に三ヶ月型の引っかき傷のような傷が付くことがあると言う。
この傷が大きいと、将来腎機能に障害が出る可能性があると言う。
三つ目は、腎臓がちゃんと機能しているか、動きを調べる。
この検査は、事前に手渡された説明書きの紙に、
”ごく微量の放射線物質を注射する”
”検査前に経口で麻酔(シロップ)を飲ませ、寝かせる、
寝なかった場合は静脈麻酔を打つ”
など、改めて文字にすると恐い事く感じる書かれていた。
この検査は、痛くも痒くもないらしいが、
大人の人間ドックのように、何枚もレントゲンを撮るため、
数十分寝たままで動かずに居なければならない。
乳児にそれは難しい。
よって、麻酔で眠らされる。
放射線物質もレントゲンをキレイに写すためには必要なのだ。

息子は生後間もなくから、何度もレントゲンを撮られ、X線をあびている。薬もずっと飲み続けている。
たとえごく微量と言われても、もぅ嫌だ・・・。
しかし、検査しなければ原因はわからない。
しょうがない。

検査の朝に、放射線物質の注射を打ちに行く。
薬液は点滴から注入されるのだが、注射器に銀色のカバーが付いていた。
いかにも”放射線”、って感じで嫌だった。
そして、この日は検査後まで絶食のため、
昼前には麻酔のシロップを飲み、
最初はグズっていたが、しばらくしたら眠った。
みんな、薬が効いてくると眠たくてグズるらしい。
なんだか胸が痛い・・・。
検査に必要らしく、同時に点滴に圧をかけられる。
点滴がすごい速さで落ちてゆく。
これまた胸が痛む。

専用のベッドに移され、検査室へ移動する。
息子はスヤスヤ眠っていた。

まだ前の人がやっていたので少し待ち、息子の順番となる。
この検査は、眠っている息子の腎臓のレントゲンを30分にわたり
撮り続けるだけらしい。
息子を検査する台に移動させる。
なんと息子、起きてしまった。グズグズ泣き出す。
せっかく眠っていたのに、結局静脈麻酔を打たれてしまうのか。

すると、検査の担当の人が、しばらくあやして寝かし付けれるようなら
抱っこで寝かし付けてみて、と言う。
彼らも赤ちゃんにはなるべく麻酔を使いたくないらしい。
ここは良い病院だと思った。

しばらくすると、息子は寝てくれた。
改めて、検査台に移動させる。
検査中落っこちないように、マジックテープの付いたベルトで固定された。
この台は、別に子供用と言う訳ではなく、
大人が検査する時も同じように使っているらしい。
まだ小さな息子にはこのベルトが太すぎて、
まるで布団でスマキにされてるように見える。
大きな大きな検査台にちょこんと置かれ、スヤスヤ眠る息子の姿が、
今でもくっきりと思い浮かべられる。
どうか、検査が終わるまで起きないでくれ。
祈りながら待った。

無事に終わり、まだ眠ったままの息子を連れて病室に戻る。
それから1時間もしないうちに、目覚めた。
昨夜から絶食のため、息子は腹が減っている。
絶食後なので、最初は水を少量飲ませ様子をみる。
別に吐かなかったので、普通にミルクをあげた。
息子、お疲れ様。
今回は病気での入院ではないので、夕方には点滴が抜かれた。

翌日の朝食後に退院し、また2週間後に外来で検査結果を聞くことになる。
総合病院はいちいち予約+検査結果もすぐには知ることが出来ないので
もどかしい。

そして何事もなく2週間が過ぎ、息子を連れてドキドキしながら外来へ。
結果。
何も異常が認められなかった。
今回も尿の逆流は確認されなかった。
腎臓に傷もなく、機能も問題ないらしい。
しいて言えば、左の腎臓の機能が少し弱いらしいが、
それでも正常の範囲内で、気にしなければ行けないほどではないとの事だ。
何も異常がなくてよかった。
と、言いたい所だが、そう言う訳にもいかない。
だったら息子はなぜ短期間に2回も尿路感染を繰り返したのか??
たまたま運悪で2回、ってことは、まずないらしいので、
息子にも何か原因があるはずだ。
わざわざ入院までして調べたのに、原因不明ではこちらも納得がいかない。

と言う訳で、今回の検査結果は、
1、たまたまタイミングが合わなかっただけで、実は逆流している。
  (しかし、していたとしても軽いらしい)
2、息子は少し尿管が細いらしく、そのせいで圧がかかって逆流してしまっ  た。しかし、まだ0歳。未熟で当たり前だし、成長に伴い
  普通の太さになる可能性も大有りなので、今すぐ手術や治療が
  必要な訳でもない。
3、おしっこを我慢する働きをする筋肉の機能が弱く、
  逆流したかも知れない。これも2と以下同文。

息子には、この3つの疑いがあるらしい。
決定的な致命傷がなくて、良かったのか悪かったのか・・・。
しばらくは様子見で、定期的な通院と毎日の服薬が続く。
とりあえずこれで一区切り付いた感だが、
2~3歳までは現状維持と言った感じになりそうである。



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