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2007年03月03日
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カテゴリ: サキのあゆみ
昨日、サキと2人で、市内のH中学へ行ってきました。

H中学には市内で唯一、いわゆる”知的障害”を持つ子どもたちのための障害児学級の他に、”情緒障害”(軽度発達障害)児などを対象とする「支援級」があります。
昨日は、来年度入学希望の親子を対象とした「説明・体験会」でした。


サキ自身は小学校のお友だちと同じ、学区内の中学の普通級へ進みたい、という方向で気持ちがかたまっていたのですが、先週の土曜日に小学校のお友だちSちゃんと会ってから、また心が揺れ始めたようでした。

「ママ、Sちゃんはね、学年で一番頭がいいくらい勉強ができるんだよ。

まだこれから中学に入るのに、国語とかはね、もう中3の勉強まで終わってるんだって」


ひぇ~~!?中3まで終わってる?

なんでまた、よりによってそんなに勉強の好きな子と仲良しになったんだろ?笑


「そ、そうなんだ…。Sちゃん、そんなに勉強が好きなんだ。

でも中1の勉強は中1からでいいから、焦ることないよ」


「う~ん…でもやっぱり普通のクラスっていうのは無理かな、と思って…

だから、前ママが言ってた”なんとか学級”っていうの、見てみたい」


午後13時。

「ふぅ~っ、サキ、なんとか間に合ったね♪」

正門の前で呼吸を整えていると、中からチャイムの音が聞こえてきます。

「あれ?

ママ、ここって小学校じゃないの?」


「えっ?そんなバカな…

わっ、ほんとだぁ~!!!びっくり

間違えた!

…で?中学ってどこ?笑


昔から思い込みの激しい性格の私。
そこが中学だと思っていたので、そこじゃない、となると一体どこに中学があるのか、見当もつきませんでした。

「ママ、落ち着いて!

ほら、あそこに地図があるよ」


サキがすぐ先の壁を指差してくれました。

急いで中学に電話をし、

サキ、ダッシュだぁああああ!!!

汗をかきながら、中学へ駆け込んだ2人。

「まったくもう…

なんでママと一緒だと、いつもこうなるんだよぉ~


先生に促されるまま、サキはそのままエプロンをつけて、調理実習の体験へ…
そして私は説明会の教室へ…


来年度の新入生の保護者は、私を含めて7名でした。
市内のあらゆるエリアから集まっていたので、みんな初対面の人ばかり。


支援級とは?

・生徒の在籍は「支援級」ではなく、「普通学級」となる。

・普通学級で授業を受ける、受けないは各自選択できる。

・登下校時間も”みんなとずらしたい”とか、その子に無理のないペースでOK


・定期テストは、普通学級の子たちと同じ内容のもの、支援級で作ったものが選択できる。…etc.

なるほど、これならサキのプレッシャーは少なくてすみそうです。こんな風に個別に対応してくれるクラスが公立の学校にも作られ始めた、というのは本当にありがたいことです。

それにしても、保護者の人たちの姿勢にビックリ!
先生の説明を割って入るようにして、次から次へと質問が飛び出すのです。


親はみんな、必死なんです。

一時間で説明は終わり、調理実習を終えた子どもたちと一緒の席に移動、みんなで試食です。
昨日のメニューは 「バナナのせトースト」

どうだろう?楽しかったのかな?

「サキ、楽しかった?」

「ビミョー」

サキの表情も微妙でした。

新入生の子どもたちは、視力がとても悪そうな、でっかいメガネをかけた子がいたり、

「はい!先生に質問があります!時間は…」

と、突然大きな声で話し出す子がいたり、
ずっと英語で話している子がいたり…

私の目には、正直”障害児学級とあまり変わらない”ように見えました。


先生方は、4~5名いらっしゃいましが、みなさんとても温かい雰囲気でした。
帰りがけに、サキが一枚のイラストに目をとめて、

「すごい!上手だね~」

と言ったとき、そばにいらした先生が、

「そう。卒業生が描いたんだよ。

絵が好きなの?どんな絵が好き?」


と、話しかけてくださいました。
突然話しかけられて戸惑うサキに代わって、私が

「パステル画も描きますが、一番好きなのはアニメのイラストだと思います。

漫画やアニメが大好きなので…」


と答えると、すかさず別の男性教諭(おじさん)も近寄って

「え?漫画が好きなの?

どんな漫画?」


今度はサキ自身が、

「う~~ん…

多分知らないと思うけど…

”あずまんが大王”とか

”晴れのちグー”とか、

”涼宮ハルヒの憂鬱”とか…」


「……」

どうやら全滅のようでした(笑)。

でも、そうやって子どもの興味に寄り添ってくださるところ、とてもありがたいと思いました。

帰り道。

「いろんな子がいたけど、

サキはどう感じた?

あそこでみんなとやっていけそう?」


うん♪

サキはね、ああいう子たちといるとホッとするし、仲良くなりたいな~、って思うから


あ、そういえば…

そのときふと、サキが3歳のときのことを思い出した私。 3歳で幼稚園に入園して間もなく、サキは毎日背中や腕に人に噛まれた傷をつけて帰ってくるようになりました。

「サキ、ここ、どうしたの?」


しまいに、

「(背中を)自分で噛んだの!」

と、嘘までついて隠そうとした娘にビックリしたことがありましたが、後日、相手のNちゃんのお母さんの話ですべてが判明したのでした。

Nちゃんはことばの発達が遅れていて、伝えたいことがあると、近くにいる子を噛んでしまう。サキはいつもその子のそばにいて、着替えや食事のお手伝いをしているから、一番たくさん噛まれていた、というのです。

「” おばちゃん、今日はこことここ、噛まれちゃったけど、サキぜ~んぜん痛くないよ♪ ”っていつも言ってくれるサキちゃんには、本当に申し訳なくて…」

聞いてないよーー!

小1の個人面談では、担任の先生からこんな話がありました。

「サキちゃんは、いつも障害児学級と普通級を行ったり来たりしているTちゃんの隣の席に座って、お世話をしてくれるんです。
サキちゃん自身が本当に学校生活を楽しめているのか?と、ときどき心配になることがあります」


それも、私はまったく本人からは聞いていませんでした。

サキの言う”ああいう子”というのは、NちゃんやTちゃんなんだね。
もしかしたら、サキはちっちゃい頃から、ママよりもずっと、自分のことがわかっていたのかもしれないね。


サキは最後にこう言いました。

サキはね~、

スローライフがいいんだよ
ぽっ


「そっかぁ~、スローライフか…。

うん!ママもそれでいいと思う。

だって、人生長いんだもん♪

サキならきっと、みんなと仲良くなれると思うよウィンク


二転三転しましたが、これでサキの進学先が決まりそうです。
H中学校の支援級。

おかげさまで、インターネット学習も楽しく始めることができたし、サキはサキのペースで中学校生活を送っていくことになりそうです。




生きていてくれればいいよ。

できれば、サキの笑顔がいっぱい見られたら、

ママはとっても幸せだよ


ひなたまさみ






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最終更新日  2007年03月03日 08時40分17秒
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