カフェ・ヒラカワ店主軽薄

カフェ・ヒラカワ店主軽薄

2007.04.10
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カテゴリ: ヒラカワの日常
仕事帰りに
久しぶりに広尾のカフェ・デプレをのぞくと
店は改造され、店名も変わっていた。
俺としては、以前のパリのカフェ風の方がよかった。
汚れた壁と、踏み込まれた木製の床。
美しい汚れと、ニュアンスに満ちた空間だった。
どうして、どこにでもある、ぴかぴかの今風カフェに
変えてしまうんだろう。
俺の勝手な失望を味わいつつ

コーヒーを飲みながら、
『僕の叔父さん網野善彦』@中沢新一を読んでいると
携帯電話が鳴る。

アゲイン店主のイシカワくんである。
「あのさ、すぐ来てよ。
新しいメニューを食べてもらいたいんだよ」
口をもぐもぐさせながら勘定を済ませて
そのまま武蔵小山へ向かう。
武蔵小山は個人商店の最後の砦である。

アゲインの階段を下りると
壁に、これまでのイベントの写真が飾ってある。

あった。
あいさつもそこそこに
新メニューが出てきた。
「おから蒟蒻カレー」である。
見たところは通常のキーマカレーであり、

これが、おから蒟蒻なのである。
食感もほとんどひき肉である。
「うまいね」
「じゃ、アゲインカレーでいいかな」
「いいんじゃないの。ダイエットにもいいし」
ということで、合格である。
この出来たてのアゲインの天井や、壁が
紫煙で黄色くなり、手垢が光沢となり
どこにもない魅力的な地下室になるまで
何年かかるのだろう。





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最終更新日  2007.04.10 22:45:30
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