5月25日~26日の週末を利用して神奈川県の横浜市と横須賀市を訪ねてきた。(その3)
引き続き猿島観光である。

猿島観光の白眉とも言える切り通しの軍道。石積みの擁壁が見事であり、猿島を紹介するサイトには必ず載っている場所である。
煉瓦を巻いた何かの穴もあった。揚彈井の跡なのか判然としない。猿島砲台は掩蔽部は非常に良く保全されているが、砲座の跡が植物に埋もれてしまっているのが残念である。1~2箇所程度見られるようになれば、どのように砲が設置されて射角はどうであったかなどイメージしやすい。
猿島の砲は全て加農砲で榴彈砲は設置されていない。砲台の標高も比較的低く、直射が一般的な加農砲なので、侵入した敵艦に対する砲戰砲台としての役割を与えられていたのであろう。
これで猿島の観光が終わり、船で三笠公園へ戻る。しかし、夏を思わせる好天で暑く、島はBBQや水遊びを楽しむお客で一杯であって、帰りの船は積み残しとなってしまった。三十分近く待ってやっと帰りの船に乗る事が出来た。冬場は釣り客と廃墟・軍事マニアくらいしか行かない島なのだが、夏場は結構な人気のようである。
おかげで閉艦時間まで三十分しかないが、三笠記念艦を駆け足で見る。自分は過去三回見ているので割愛してもよかったのだが、連れが行った事が無いから是非見てみたいとの事で付き合う。艦内を効率よく案内して廻り、ポイントのみ急ぎ観覧した。そう言えば二十七日は海軍記念日であった。
時間が無くなったので三笠公園からタクシーで予約しておいた走水の旅館へ行く。
夕食は海鮮料理で地物の刺身など出て新鮮で美味しかった。
夕食後、宿から見た東京湾の夜景。対岸、千葉県側の工業地帯の灯りが夜は近くに感じた。第二海堡にある燈台の灯りも見えた。
一夜明けて翌朝、旅館近くにある走水水源地を瞥見する。
明治9年、横須賀造船所(後の横須賀海軍工廠)のためにフランス人技術者ヴェルニーが築造した水源地との事で現在も横須賀市の水瓶となっている。
走水の水は蛇口が設置されており、呑んだり汲んだり出来る。またこの水を使った地ビールも旅館でいただいた。
(次回に続きます)