◆ラテン旦那と大和撫子妻◆

私のGAY体験Part1


今は亡きダイアナ妃に、顔もしぐさもそっくりな彼女は、勿論King’s Englishを話すわけだけど、私はいつも彼女の上品な話し振りと、その身のこなし方に憧れを抱いていた。

今までイギリス人の英語って好きじゃなかったけど、彼女が話すととっても優雅で、気品高く聞こえるから不思議です。

「何て上品なのかしら~~。(うっとり)
彼女がトイレで(大)とかするなんて、考えられないわ!」

まさに“汚物”などと言う言葉は彼女の辞書には存在しないのである。

ある日彼女は、「私の家へ来てお茶でも飲まない?」
と、私を誘ってくれたのです。

彼女の家に招待された事で舞い上がっちゃった私、取り合えずお茶菓子を持って、子供は旦那に子守を頼み、2軒隣の彼女のアパートメントへいそいそと遊びに行きました。

ドアベルを鳴らすとすぐに彼女がドアを開けてくれ、部屋へと案内されました。

上品で美しい彼女の部屋、興味深々です!

流石に趣味も良い!
インテリアも彼女のイメージ通りです。

お茶菓子を渡し、ソファーに座っておしゃべりをしながら、SUSANNEが、美味しいミルクティーを入れてくれました。

私は映画についてあれこれ熱弁する彼女の横顔に、話なんか半分聞き流しちゃってて、紅茶のカップを握り締めたまま、しばし見とれていました。

すると彼女、

突然話すのを止めた途端に、

私の手を握って身体を寄せて来たのです。

私:「え!.............。」

一瞬固まってしまった私。

頭の中が、一気に真っ白になってしまったんです!

私:「わ、私には旦那も子供も居るしー、」(しどろもどろ)

S:「そんなの分かってるわ、いつもHITOMIの熱い視線は感じていたわ。私も貴方の事が好きよ。」

きゃ~~~~! どうしよう、どうしよう~~!!


そ、そんなつもりじゃ~~~!

完全に勘違いをされてしまっている!

もう心臓がバクバクいっちゃって、口から出て来そうな位にPUMPINGしているんです。
口が渇いて来ているのも分かりました。

彼女は優しく私の肩に手をかけて、顔を近ずけて来た。

(これはまずい!  浮気などしたくない!? ハニー!助けてー!)

毅然とした態度を示さねば!

私は彼女の手を取って、自分は彼女に対して今まで、尊敬と憧れの目で見ていた事、同性には恋愛感情は持てない。

と言う事を、彼女を傷つけないように説明しました。

するとSUSANEは、両手を自分の膝の上において少しすねたような顔をして、上目使いで私を見ています。

気まずい空気。

私:「これからもいつも通り、良いお友達で居ましょうね。」

S:「それはもう出来ないわ」

私:「どうして?」

S:「訳なんて、私の口から言わせるの?」

もう、何も言えなくなっちゃって、

「ごねんね」とだけ言って、部屋を出ました。

予定外に早く帰って来た私に、旦那は

旦那:「どうしたの?こんなにすぐ帰ってきちゃってー。
喧嘩でもしたんじゃないのぉ~?」

(ゲッ!鋭いなお主!)

私:「まあね」



その後SUSANNEとは一回も顔を合わせないまま、彼女がイギリスへ帰った事を風の知らせで聞きました。

勇気を出して、試しに彼女にTELを入れると、その電話番号はもう使えなくなっていました。

SUSANNEとは前のように良いお友達で居たかったのに、こんな形でお別れになってしまって、なんだか後味が悪くてしっくり来ないんです。

今ごろどうしているのかなぁ~。
もし今彼女にばったり会ったとしたら、お互い笑って話が出来るかな?

な~んて、時々彼女の事を思い出します。




NEXT


© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: