◆ラテン旦那と大和撫子妻◆

Midlife crisesに突入しちゃったら

私がニューヨークに居た頃の話。

ある夏の日、私がプールのゴミ取りをしていた所へ、

近所で仲良しの、私より６歳年上のジューイッシュ（ユダヤ系アメリカ人）のアンドレアが、

ニヤニヤ、しかもちょっと興奮気味で私の所へ

跳ねるような足取りで接近して来ました。

彼女は私の家を自分のうち同様に、いつもズカズカと入り込んで来るんですね（笑）

アンドレア：「Ｈｉｔｏｍｉ！　良い物見せてあげる！

私の旦那も未だ知らない物！」

そう言ってアンドレアは、

行き成りタンクトップを胸の下まで捲り上げました。

私：「ええ～～！　　本当にやっちゃったのぉ～～！？」

アンドレアは誇らしげに、

そしてまるで少女のように茶目っ気たっぷりに笑いながら、

おへその周りに描かれた、見事なＴＡＴＯＯを披露してくれました。

アンドレア：「まだあるのよ！見て見て！」

何と、尾てい骨と右足首にもＴＡＴＯＯが......!

アンドレア：「これは未だアル（彼女の旦那）には内緒だから、誰にも言わないでよ！」

私は、ＯＫ～～。　　などと言いつつも、

アンドレアの大胆な行為に呆気に取られたのでした。

私：「もうしちゃったから仕方ない話だけど、

アルが知ったら怒るんじゃないの？」

すると彼女は悪戯っ子のように微笑みながら

アンドレア：「大丈夫よ！　　だって私今、 Ｍｉｄｌｉｆｅ　ｃｒｉｓｅｓ の真最中なのよ！」

ミッドライフ・クライシスゥ～～～？

中年の危機！？

初めて聞いたその言葉に、私は一瞬ポカン～～～。

でもなんとなく意味は判りました。

そうかぁ～～。

中年になって子育てに手がかからなくなって暇になって来ると、

自分が年をとって来ている現実に目が覚めて、

それを否定するかのように、

若かった頃を思い出してこういう突拍子も無い事をする。

ミッドライフ・クライシスってこういう事なのかぁ～。

等と適当に解釈しました。

後で一応調べてみました。

ＭＩＤＬＩＦＥ　ＣＲＩＳＥＳ

＊特に家庭に不満は無いはずなのに訪れる倦怠期。

人生の半ばつまり４０歳ごろに生き方に危機が訪れる事で、

症状は、過去の自分の人生がなぜだか無性に無用のものに思えてきて、

「私の人生このままでいいの？」という思いがなぜだか無性に強くなってきて、

そのことを考えると日々ウツウツ。

人によってはそれまでの生きざまや地位をかなぐり捨て、

まったく価値観の違う人生に飛び込む人もいる。

まさに映画「アメリカンビューティ」の世界。

あの、映画「Lost in Translation」も然り。

固まってしまって先が見える日常。

子育ても手が離れてきて、自分の時間を見つめなおすようになる。

生きがいが見いだせない。

ここに面白い記事があります。

ベビーブーマーのスポーツユティリティ車ブームは、

彼等のミッドライフ・クライシス（中年になり、老年も近くなり、

このまま老いてしまうのではないか、

今のうちに何かしなければというあせりのこと。

そのために、とんでもない転職をしたり、家庭をすてて恋愛に走ったりするので、

クライシス＝危機と呼ばれる。

失楽園もアメリカ流にいうとミッドライフ・クライシスの典型。）

現象のひとつともいわれている。

ベビーブーマーはまだまだミッドライフ・クライシスの時期にあり、

老いへの抵抗は現シニアよりずっと強いので、

当分あたりまえのセダンには落ち着きそうもない。

スポーツユティリティのあとは、スポーツ・カー・ブームともいわれている。

(New York Times 8/14, 9/3)

そういえば、ちょっと外れちゃうかも知れないけど、

映画「Ｆａｔｈｅｒ　of the Bride　２」

のなかで、スティーブ・マーティンが娘の妊娠を知って

自分がグランパ（お爺ちゃん）になる、と言うことを悟って

パニック状態になり、

急にヘアースタイルを若々しくしてみたり、

服装も若返りさせて、妻のダイアン・キートンを驚かせていましたよね（笑）

その結果、お婆ちゃんになるはずの、

ダイアン・キートンが妊娠するなんていう落ちまで付いてましたけどね！（笑）

先日読んだＰｅｏｐｌｅ誌に、

アメリカ版「SHALL WE DANCE」の記事が載っていました。

主演は、ジェニファー・ロペスとリチャード・ギア。

記事の出だしに、Midlife crisesに陥ったギアの事が説明されていました。

８ヶ月前に、アンドレアがプエルトリコを家族で（旦那抜きで）訪れた時に、

何と、新たにＴＡＴＯＯが２つ。

ピアスも５つ増えていました。

彼女は自慢げにそれを見せながら、

まだ私はあれ、(midlife crises) の最中よ！

って言ってWinkしながら、私の横っ腹を肘でグイグイ。（笑）

山本リンダの歌じゃないけど、（古っ！）

もう誰も彼女を止められないって感じでした。（笑）

私が３年前に日本里帰りを目指してダイエットをして、

念願叶って成功した自分へのご褒美に、

今まで来たかった服、

だけど体型を気にして着られなかった服、

それらを買って着始めた時に、

旦那は目を丸くして一言。

旦那：「何だ！？その格好は？

１０代の小娘じゃあるまいし。

もしかしてあれかぁ～？

Ｍｉｄｌｉｆｅ　ｃｒｉｓｅｓにでも陥ったのかぁ～？」

むっかぁ～～～！

としたのは勿論。

まだ４０にもなっていないし、

子供の手だって別に離れて暇なわけじゃないし、

でも、

そうなのかなぁ～～？って、ちょっと半分納得っていうか、

気にはなりました。

その事を、旦那の友達の奥さんや、他のアメリカ人主婦達に話したら、

「ええ～～！　　そんな失礼な事を貴方に言ったの！？

冗談じゃーないわよねー！

貴方、そんな酷い事を、

旦那に言わせっ放しになんてしておくもんじゃないわよ！」

って、喝を入れられてしまいました。

ヒョエ～～ン！

やっぱり彼女達は強いなぁ～～！

でも、もしこの先

ミッドライフ・クライシスに、ズッドォ～～ンって深く陥ってしまった場合に、

どうきり抜けようかな？

私がこの言葉を急に思い出してみたのも、

やっぱり自分の時間が持てる事で、何をしようかと考えた時に、

嬉しいながらも、なんとなくその時間が手持ちぶたさになってしまいそうな、

そんな予感がして怖かったからなのでしょうか？

そんな事を考えている事事態、

ミッドライフ・クライシス　予備軍って感じ！？

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