◆ラテン旦那と大和撫子妻◆

Joseと鬼嫁の話 2



パーティーは終了。


皆席を立って会場から出始めた頃に、



私は信じられない光景を目にしてしまったんです。。。。。。









スーパーマーケットのビニールの買い物袋を、3重位に重ねた物を大きな黒いバッグに沢山隠し持ち、

帰りの人込みのドサクサに紛れて、テーブルを一つ一つ回っては、
ワイングラスやお皿などを、その袋に詰め込んでいる怪しい男の姿。。。。




その怪しい男の正体は、




何を隠そう、、、













Joseだったんです。。。。(-_-;)




Joseはパーティーが終わって早々に、奥さんを先に車へ案内してから、
再び袋を持って会場へ戻って来て、こんなセコイ真似をしていたんです。



私は信じられなくて、自分の目を疑ってしまいました。
余りのショックに言葉を失ってしまったほどです。



それに盗んでいるのも、数個とかではありません。


テーブルには最低でも5,6個はグラスやフォーク、お皿等の食器類が置いてあります。


そのテーブルを一つ一つ回っては、目ぼしい物を漁っているんです。
数にして最低でも、20~30点以上は盗んだ筈です。


大の大人が袋をぶら下げて、ちまちまテーブルを回って盗みを働いている醜態。

彼には妻子が居る。



年頃の息子達がこの父親の醜態を見たら、一体どう思うんだろうか。。。。

想像を絶します。




私はこの瞬間に、全てを悟りました。



うわぁ~~~~!  何?このJoseって男は!?
こいつは男じゃないよ!  いや、正常な大人じゃないよ。


こんな最低な、セコイ真似する男がどこに居る?



例え居たとしても、男として立てないような、“玉無しの腰抜け野郎”しか居ないでしょう!


オバタリアン(古い!)でも、ここまでみみっちい真似するか?
こういうのを、 “女の腐ったような奴” って、言うんだよ!
(私の心の叫び)



これには流石に見兼ねた周りの人達が、小声で彼に注意をしていたけれど



「いいんだよ別に~。。。そんな固い事言わなくたってさぁ~。。いひひひひ。。。。バレやしないよ~~。。。」
そう言って、夢中で袋に詰め込むJose...


その手つきはとても早く、初犯とは思えない程に完璧で無駄が無い動き。


この男、ワザワザこれを計画して袋とバッグを持ってきたわけ!?



信じられなぁ~~~~~い!!!!






「イヒヒヒヒヒ。。。。」
という、嫌らしいJoseの声が耳に未だ残っていて、私は身の毛がよだって身震いしてしまった。



それにこれは会社主催のパーティーです。
もし見つかったら、会社の名前に泥を塗る事にもなり兼ねない。
この男の辞書には、 モラル という文字は無いんだわ。。。


彼の男としての器の無さと、余りにも非常識な人間性に、
呆れと軽蔑と、これ以上彼とは関わりたくない。という、最悪の嫌悪感が私の身体中を取り巻き、
彼の顔をまともに見る事は出来なかった。



この男と同じ部屋に居たくない!


近くで同じ空気を吸いたくない!






今までJoseは自分を被害者、

“ひたすら耐える、献身的な可哀想な夫”、という、誰もが涙するような悲劇のヒーローに自らを祭り上げ、

周りの皆から最大の同情をかい、慈悲の目で温かく見守られて来たけど、





とんだ大間違いだわ。。。。




私は天地がひっくり返ったような気がした。




これは鬼嫁一人の問題なんかじゃない。

確かにJoseの奥さんは、性格が悪いかも知れない。


でも、もしJoseが、

男として、人として、筋を通してしっかりと妻をリードし、
きちんと成り立っていたら、彼女は恐ろしい鬼嫁には成りえなかったんじゃないか。。。。



Jose自身が、自らを苦しめるモンスター、“鬼嫁”を、作り上げるよう、無意識に導いてしまったような気がしてならなかった。


Joseは以前に、離婚を度々口にしていたけど、
はっきり言って、彼の器から見て自ら離婚なんて出来るわけが無い!(キッパリ)




こんなセコイ女の腐ったような玉無しだもの、
元々性格の悪い女房が、益々のさばって行くのは当然でしょう。



だからこれは、お互い様なんじゃないの。
って、冷たいようだけど自分ではそう理解してしまった。




彼女だけがBit○chで鬼嫁で、最低な女だと批判されるのは、とっても不公平だわ。。


逆に彼女から三下り半を突き付けられないのが、幸運と思った方が良いかも知れない。。。


もしかしてJoseは、こんな状態を自ら作り上げておいて、
嫌だ嫌だと言いながら、実はそれに浸っているような、

ある種のマゾなんじゃないか。。。?(おいっ!)


なんて考えても見たり。。。。




私はパーティー会場を出た後に、何人かで2次会へ移動したけれど、妙に無口になってしまって、Joseと鬼嫁の事ばかりを考えていた。




これは私の独断の見地であって、
このJoseが仕出かした、 “ワイングラス大量ちょろまかし事件”が、他の人の目にどう映ったかは分からない。


その後誰もこの件には触れなかったし、全然話題にもならなかった。

だから私もあえてこの件を持ち出して来て、語る事はしなかった。




この日から私は、Joseが大嫌いになってしまった。。。。




今までの物腰の柔らかい、当たり障りの無いスムースな彼のスタイルが、

実は優柔不断で、玉無しだからなんだ。って、



彼の長所と見えていた部分が、見事に大逆転してしまった。






何ヶ月か経って、

私はこのモラルに反した、Joseの異常な行動から切り出して、
Joseと鬼嫁の関係について、旦那に自分の考えをぶつけてみた。




彼も当時は、あのセコイ異常な行為には驚いたらしいけど、その後は深く考えずに忘れてしまっていたらしい。


そう言われてみれば、そうかも知れないな。。。
旦那はそう言っていたけれど、



ワイングラスのちょろまかし如きで、私のリアクションはオーバーなのでしょうか?





考え過ぎなのでしょうか。。。。?












揉め事って、やっぱり何でも原因はお互いにある。




ホント、お互い様なんだよね。。。。。

と、自分の夫婦喧嘩の数々を、しみじみ振り返ってみたりする。(笑)





どちらか一方だけに問題があると考えるのは、やはり危険だし愚かな事だと、
今までちゃんと 分かっていたつもりだったけど、



どうして簡単にJose側からだけの話で、皆と一緒になって鬼嫁を批判して来てしまったのか。。。



彼女に対して、申し訳ない気持ちになってしまった。




夫婦の事なんて,当事者以外には分からないし、

あ、でも灯台下暗しで当事者でも分からない事も多いかな。(笑)




だけどそれ以上に、
むやみやたらに人からの伝え話に乗ってしまった自分を、改めて情けなく感じたのでした。





そして最近、再び旦那から、

今内装を工事してくれている友達のJのExWife(前妻)について、




「このExがとんでもないBi○chでねー、子供の親権を巡って彼は大変な苦労をして来ているんだよ~。未だに裁判所通いが続いているらしんだ。
J曰くこのExは、物凄く意地が悪くて息子の面倒もろくに見ないような、とんでもない女らしいんだよ。」

と聞かされた私。




「ふ~~~ん、そうなんだぁ。。。」


余り真剣に受け止めていない自分がここに居ます。。。(-.-)




問題の真相なんて誰にも分からない。





私の知ったこっちゃ無いわ~~。
で、ほとんど聞き流すのが良いのかもね。。。




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