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逆転呼び込んだ虎の救援陣、和田監督「力投がなければ…」

榎田が三回途中で早々とＫＯされた阪神は救援陣５人が無失点でリレーし、逆転勝ちを呼び込んだ。

　まずは三回１死満塁で登板した金田が後続を断った。「安打を打たれたら試合が決まってしまう場面。何とか流れを止められればと思っていた」と胸をなで下ろした。

　八回のピンチでは福原がバレンティンを全て高めの直球で３球三振とし「あそこは勝負だと思っていた」。和田監督は「２番手以降の力投がなければ、逆転劇につながらなかった」とたたえた。（共同）

上本（勝ち越し打）
「冷静に、と自分に言い聞かせて自然体で打席に立つようにした」

榎田（三回途中５失点）
「もっと緩急を使えたら良かった。流れをつくれず申し訳ない」

阪神・関川打撃コーチ（打線に）
「全員が役割を果たしている」

阪神・金田、満塁斬った！逆転呼んだ“勝ち”ある０封

　「いままで、ああいう流れで打たれていたので、なんとか踏ん張ろうと思いました。ヒットを打たれたら試合が終わってしまう場面。抑えられてよかった」

　出番は、絶体絶命のピンチに訪れた。三回に先発・榎田が０－５と点差を広げられ、なおも一死満塁だ。石川を遊飛に打ち取り、続く山田は１３５キロの変化球で空振り三振に斬った。

　四、五回も走者を背負いながらも無失点。最速１４７キロの直球とキレのあるフォークを武器に、燕打線に追加点を許さなかった。

　和田監督も「とにかく２番手以降の力投がないと、この逆転劇にはつながらなかった。走者を出しても、しっかり抑えてくれた」と金田ら無失点に抑えたリリーフ陣をたたえた。何より、反撃の流れを作った右腕は、ひと際輝いていた。

　プロ初登板となった３月２８日の巨人戦（東京Ｄ）で、プロ初対戦の打者が、代打で登場してきた高橋由だ。鹿児島県出身の右腕にとってＧ戦士は、テレビで観戦していた憧れの存在だった。「（高橋）由伸さんがすごく活躍されていたときに見てましたけど、スイッチが入っていたので大丈夫でした」。かつて巨人の主軸を打っていた打者を三ゴロに打ち取って自信をつけた。

　「満塁の場面ではガンガンいけたと思います。なんとか次の投手につないでいこうということだけ考えてました」

　プロ初勝利はお預けとなったが、中継ぎでチームの勝利には大きく貢献した。大事な場面を任せられる投手へ、これから、どんどんステップアップしていく。（西垣戸　理大）

金田　和之（かねだ・かずゆき）

　投手。１９９０（平成２）年９月１８日、鹿児島県生まれ、２３歳。都城商高から大院大を経て２０１３年Ｄ５位で阪神入団。３月２８日の巨人戦（東京Ｄ）でプロ初登板。９試合に登板し、０勝０敗、防御率４・２６。１メートル８４、８１キロ。右投げ右打ち。年俸７２０万円。背番号「４８」

虎・金田、お世話になっている先輩・榎田に恩返し出来た！

阪神・金田と先発した榎田は同じ鹿児島県出身。キャンプ中には一緒に食事をするなど、４学年上の先輩には、お世話になっている。「榎田さんにはいろいろとよくしていただいてます」。初の開幕１軍で右も左も分からない金田を、同じ投手ということもサポートしてくれる。この日はその左腕の後を受けマウンドに上がり、逆転勝ちの流れを作った。これから金田はベテランの多いリリーフ陣を支える

阪神・加藤、気合の２勝目「金田が頑張っていたから」

３番手の阪神・加藤が、今季２勝目を挙げた。「金田が頑張っていたから、自分も情けない投球はできなかった」。上位打線を迎えた六回に登板。二死三塁からバレンティンを敬遠した後、雄平を内角直球で左飛に打ち取った。直後に味方が勝ち越し。１０日のＤｅＮＡ戦（甲子園）以来、８試合ぶりのマウンドで役目を果たした。

阪神・福原、ピンチ招くもバレを３球三振に仕留める

初２戦連続Ｓ！阪神・呉昇桓「チームが勝つことが大事」

九回は阪神・呉昇桓が締めて、初の２試合連続セーブを挙げた。「最近はセーブ機会も多いけど、セーブ数よりもチームが勝つことが大事だよ」。先頭の中村を追い込みながら死球。「最も点が入る確率が高い、やってはいけないこと」と反省したが、最後は本領を発揮した。二死一、二塁で、代打・相川の初球に、この日最速１５０キロ。変化球を見せて、外角の直球で空振り三振を奪った。ピンチは招いたが、４試合連続で無安打無失点だ。

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