みんみんのざる碁日記

みんみんのざる碁日記

2006.07.23
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カテゴリ: 政治経済
今の北朝鮮を見ていると55年前の台湾や35年前のベトナムや


たぬきねいり先生の「第一義的には、やはり現地の人々が自力で現体制に
疑問を持たない限り、どうにもなりません」に同感致します。
ベトナム戦争(1958-75)の末期(1973)に、同じ意見を現地に取材して書いた人がいます。
司馬遼太郎の「人間の集団について<副題・ベトナムから考える>」(中公文庫)1974初版です。
引用しますと
p.13
>戦争は補給が決定する。補給が相手よりもはなはだしく劣弱になったときに

>壊滅させられたときに壊滅した。(中略)
>しかし、ベトナム戦争にはその原則がない。(中略)ハノイにもサイゴン
>にも密林の中の解放戦線にせよ、自前で兵器を作る工場を持っていないのである。
>かれらが自分で作った兵器で戦っている限りはかならずその戦争に終末期がくる。
>しかしながらベトナム人のばかばかしさは、それを持つことなく敵味方とも
>他国から、それも無料で際限なく送られてくる兵器で戦ってきたということ
>なのである。

朝鮮戦争(1950-53)も朝鮮半島を舞台に、米中ソが介入して同様の事が行われた。
金日成は、抗日の英雄として有名だった人物の替え玉としてスターリンが送り
込んだ傀儡でした。今も朝鮮戦争は終結していません。停戦協定が結ばれただけ
で、講和していないのです。停戦ラインである擬似国境には国連の停戦監視団が

かつて(今も)中ソは北朝鮮に対し武器を輸出して来ました。全世界に米英仏中ソ
(奇しくも国連安保理常任理事国)は自軍の近代化によって始末に困った旧兵器を
処分して、戦争を輸出してきたのです。
イラクでもアフガンでもパレスチナでも同じ事が行われてきました。
大国のエゴイズム、軍産複合体の恐ろしさです。


p.14
>大国はたしかによくない。
>しかしそれ以上によくないのは、こういう環境に自分を追い込んでしまったベトナム人
>自身であるということを世界中の人類が、人類の名においてかれらに鞭を打たねば
>どうしようもない。(中略)すぐれた政治能力というものはより賢く妥協することだ
>とすれば、二千年来、外圧に苦しんできたベトナム人は、孤島で国を作ってきた
>日本人よりもはるかにその能力に富んでいるはずである。しかもかれはどの民族より
>も怜悧であるという誇りを持っているし、事実そのことに無数の証拠もある。

↑の文章中の「ベトナム人」を「朝鮮人」に置き換えて読む事は可能だ、
と私は思います。

私が思うに、「賢い」とか「誇り高い」民族は戦争がなかなか終わらない。
個人のレベルでも国家のレベルでも、「賢い」とはどういう意味なのか、
を掘り下げてみたいと思う次第です。





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最終更新日  2006.07.23 20:55:16
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