みんみんのざる碁日記

みんみんのざる碁日記

2011.12.07
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カテゴリ: 囲碁全般
私は中国や韓国に対抗するために子供を英才教育する事に反対しているのです。理由は二つあります。

1)いま中国や韓国で入段するための競争は過酷で、19世紀以前の科挙に似ています。日本は中国や朝鮮のような科挙はしませんでした。科挙の弊害が大きい事を私たちの祖先は感知していたと思います。その叡智を見習おうではありませんか。

2)ネットの普及とその利用の進化、PC対局ソフトの進化が進む近未来にはプロの社会的存在理由がなくなっていくと私は予想します。そういう構造不況業種に子供が就職するのは、本人がやりたいという場合だけにすべきでしょう。少なくとも周囲の大人が推奨するのは、よほどの才能がある場合に限るべきです。

2)の話の補足ですが、これは現在のプロ制度が存続する前提で書いています。棋戦参加資格の問題も書くと長くなるので深入りしませんが、せめて将棋界と同等のアマにオープン参加を認めて欲しいです。ま、阿含桐山杯の惨状を見れば棋士互助会である日本棋院が7大棋戦にオープン参加を認めるはずはありませんがね。

で、話を本筋に戻します。子供に囲碁を教えることに如何なるメリットがあるのか・・です。それは囲碁が上達する経験(成功体験・方法論)が、語学や数学だけでなくあらゆる学習に応用可能だからです。

A)死活や手筋の問題を反復練習する (情報の入力、記憶の定着)
B)A)で学んだ形を実戦で体験する (情報の活用、記憶の連鎖)

記憶した事柄を自分の脳の中で組み合わせたり、再構成したりする。そのときに脳細胞間にシナプスが生まれてゆきます。これって数学で公式を覚えて例題を解くというプロセスと酷似しています。ただ数学の場合、表記方法の問題で子供がとっつきにくいのです。英語学習の場合も表記だけでなく発音の違いもあるので子供がとっつきにくい。
小学生のうちに数学や英語よりも単純な囲碁や将棋で学習パターンを体得させておけば、中学生になってから英語や数学を学ぶときに、「とっつきにくい」という拒否反応が少ないのではないかと私は思っています。少なくとも囲碁を通じて鍛えた記憶能力は非常に役立つはずです。

大会に出て後から打った碁を2~3局まとめて棋譜を書くなどという事は連想記憶しているからこそ可能です。こういう記憶や情報の再構成のトレーニングは受験勉強に応用できます。囲碁でアマ5段くらいまで上達した子供が囲碁を学んだ方法論を他の科目に応用すれば大きな成果が期待できるでしょう。

子供に囲碁を教える場合はアマ4~5段まで行ったら、それ以上囲碁を学ぶかどうかは本人の好きにさせるべきで、むしろ囲碁を通じて会得した学習方法を他の方面に応用することを教えるべきだと私は考えています。





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最終更新日  2017.12.18 19:52:44
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