梅林庵

平成30年2月11日(日)

「あなた、今日は家でゆっくりしてよね。このところ週末は動き過ぎよ。山にだけはやめてね」

　彼女の車が見えなくなりました。すぐに野良着を着ました。昨日、始末を残した薪が軽トラの荷台に残っていました。昨日の雨に濡らしました。それを父の小屋の軒先へ。終えてチェーンソーを研ぎ、地下足袋を履きました。親方の山へ。新規に山を買い、今日がその初入りでした。何としても馳せ参じないといけません。写真は道中の津志河内橋です。橋脚補修工事の吹き流しがこの態です。北風強し。

　伐りだしは波越の奧です。渡ったことのない沈み橋を通過。

　林道の両脇に立派な木が立っています。道の右側にある300本あまりが今回のミッションです。

　目的地に着きました。千両が見事でした。

　さてと、かかるとするか。北風の中、寒さひとしおでした。凛とした空気を切り裂くハスクバーナの軽快な音。この感じがたまりません。

　木を倒す方向に沿って風が吹いていました。枝もその方向に伸びていました。所謂「吊って」思う方向に傾いていたのです。矢を打つ必要なし。木に近づくと、ああ、何十年も此所に生きたのに、御免よ。次々、刃を入れていきました。

　30本ばかりを倒したでしょうか。取り付いた時刻が早かったです。午前10時前に「今日はこれくらいで堪えてやろうか」

　次の写真は親方です。普段は自身がチェーンソーを持ちます。私が加勢の時は、小人足を使う親方の格好をして指図するばかり。着ているダウンを褒めたら

「よい、こん服ぁーおまい、毛が入っちょんのじゃーがよい。嘘じゃーねーぞ。火ぃ当たって穴がほぎゅーが。ほいたらそっから舞うんじゃーが。えっ、なんぼしたんかっち？5千円よ。高かろーが」

　其処を後にしました。もう一仕事ありました。雑木の伐りだしに向かいました。午前10時半、取り付きました。昨日同様、ウバメガシを倒して玉切りました。満車にしました。うら（枝の先）は鉈でさすって（小枝を払って）大きいところだけを荷台に重ねました。この作業、結構腕が疲れるんです。

　固い樫類であっても生の時は別です。鉈の刃を見せるだけでスパッ。面白いように切れます。写真はその切り口です。私は土佐鉈に近いものを使っています。腰鉈のいいのが欲しいな。

　結局、帰宅は午前2時になりました。腹が減りましたが、荷台の薪を降ろさないといけません。昼に帰宅し、初午に顔を出していた妻が戻って来ました。作業小屋の軒下に積んでいたら、折りの残りの太巻きを口に入れてくれました。午後3時、地下足袋を脱ぎました。文庫本を持って長風呂。週末、寒い中を山に入って心のオーバーホール。帰宅してまだ陽のある時刻にザブン。これが至福でなかったらなにが・・・。湯船の中でそう独りごちました。

　サッパリして、持ち帰った御神酒を飲みました。これ、親方が山の神に供えたものでした。今日も怪我をしませんでした。荒神様に感謝。クイッ。

　当ては昨日こしらえた締め鯵。いい感じに漬かっていました。

　次は、妻が今日の初午に差し入れた手造りの鶏皮ポン酢。これもいい感じでした。

　プシュッ。初午の席に配られた缶ビールを持ち帰ってくれました。春限定、Asahiの花見酒でした。

　野菜サラダとベーコンが出てきました。ならばと赤を抜栓。

　赤を抜栓ならばと妻がパンドカンパーニュを切ってくれました。チーズを載せ焼くの図。蜂蜜がかかってありました。グラスがすすみました。

　とその時でした。昨日の酒、肴はイノホル煮込みでした。それを貰った酔散会社のJさんからTEL。今日もカラメンが獲れた。内臓を処理したから、といういう内容でした。もう一杯気色なので車の運転をできない、そう言おうとした矢先、もう木立まで来ているとのこと。いつもいつもすみません。ありがたくいただきます。ブツは既に下処理済み。私は小切って煮るだけでした。写真は大鍋で茹でるの図。二つある換気扇をフルスロットルにしました。匂い対策です。

　次いで水洗い。これを2回繰り返しました。Jさんアドバイスのとおり、冷凍しようと思いました。いや待てよ。考え直し、明日朝に全部味付けをし、小分けにして冷凍しよう。そうしておけば、いつ酒を飲みたくなってもOKだ。湯煎するだけでいい。

今日の一句

今日のラン

なし

今日の酒

御神酒　アサヒスーパードライレギュラー1缶　赤ワインボトル1/2

今日の写真は入った山に見つけた石を覆った苔です。この寒さですが、健気です。

こちらは薪の伐りだしで見かけた百舌。近くまで寄ってきました。

オマケです。トラ。