Mary’s Bar

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January 12, 2008
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カテゴリ: ナースしてます!
自然な死ってなんだろう…と思いました。

先日書いた、急変続きの結果亡くなる方も多く…1月過ぎてからもう6、7人多い日は3人亡くなったこともありました。
いくらICU・CCUでも、そうそうないことです。
そんなことが続いて、ちょっと考えてしまったのです。

ある患者さまのケース。
心筋梗塞で倒れその場で心停止、CPRの末何とか心拍再開、かろうじて心臓カテーテル検査をしましたが状態が悪すぎて治療までできず…人工呼吸器、IABP、PCPS、点滴10個という重装備でCCUに入室しました。
血圧は、どんなに機械をフル稼働させようが点滴を増やそうがほとんどあがらず、せっかくの機械も意味をなしていませんでした。
採血の結果も、回を追うごとに悪くなるし、血圧も低い上多臓器不全を起こしているから腎臓もやられている。透析したいけど血圧が持たなくてできない…。
遠からず、亡くなってしまうだろうと誰もが思っていました。


医師とのカンファレンスで、これ以上の治療は効果が望めないし、今の機械ももう限界、そろそろ外さないと逆に合併症が怖い…という話にまとまり、ご家族にその旨を説明して今日中に機械をはずすことに決まりました。
つまり、いままで機械でサポートしていたものを、徐々にではあるけれど自分の心臓の機能+薬のサポートだけにするということ。
つまり、患者さんの心臓が相当頑張らない限り、死はそう遠いものではないのです。

この時点で、この患者さんの予後は決定しました。
その時、私はふと、この患者さんの死を、最期を決めたのは私たち医療者であり家族なのではないかと思いました。
患者さん自身の意思や、寿命ではないんですね。
命の線引きをほかの人間がする…何度となく目にしてきた光景です。
これでいいのかと思ったことも少なくはありません。
抵抗がなかったか、ジレンマを感じなかったかと言えば嘘になります。でもそれを考えていたら仕事にならない、考えても結論は出ずどうどう巡り…それが感覚的にわかっていたから、あえて目を背けてしまっていたのかもしれません。

この患者さんは確かに、心肺蘇生をしなければ、点滴を使わなければ、機械をつけなければその場で亡くなっていたでしょう。
それがこの患者さんの寿命・運命だったと言えます。


その生の、死の決定権も…。



この患者さんの場合も、もう死は逃れられないものだったけれど、決定付けたのは「治療にて改善不可能」と判断した医療者、これ以上の延命・治療停止を選択した家族。
その選択をした時点で、命に線引きし、死を決めたのだと感じました。

機械を取り外して数時間は、患者さんの心臓は頑張るでしょう。それこそ死に物狂いで頑張るでしょう。
ですが頑張っても体が反応せず、頑張りすぎて心臓はダウンしてしまうでしょう。




病院に入院していて最期迎えるということは、少なからず何らかの手を借りて命を永らえようとするということ。
それが悪いとは思いませんが、人間の、本当に自然な死って迎えるの難しいよなぁ…と思います。

やっぱり考えても考えても答えは出ないけれど、私にはわからないけれど、延命するにしろしないにしろ、ご本人とそしてご家族とが納得できて受け入れられる最期を迎えられればいいな、そのお手伝いを少しでもできればいいな、と思うのです。





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Last updated  January 12, 2008 09:36:33 PM
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