P-Blog アイデア&インプレッション

2003.12.03
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カテゴリ: アート
横浜の野毛での 飲み会 ベーゴマ から、工場のプラントまで、様々なものを作った。
しかし、生産拠点が、海外に移行したり、コンピュータ制御の機械の導入による設備投資の増大は、中小、零細工場の経営を圧迫し、次々と、工場が閉鎖されていった。そのような中、生き残った鉄工所が、その技術を使った新しい試みとして、一つのチャレンジを始めたのである。
それは、自らの技術を使ったアート作品の製造である。
彼らの技術はかなりのもので、微妙な曲線や、分厚い鉄板のくりぬき、複雑な溶接、表面処理は、何十年も、顧客の高い要求に堪え続けることによって培われたものである。
デザインは、独特の風合いがある。鉄工所のオヤジさんは、お茶、料理など様々な教室に通っているそうで、そこで様々な感覚を習得したものではないかと思われる。
ここ数年、1960-70年代の日本の工業製品のデザインが、キッチュだってりと、一部の愛好家に受けている。あのデザインの多くは、デザインを専門に勉強していない、無名のデザイナーや、町工場の職人が、時代の感覚を掴んで、作ったものが多いといわれる。
そして、私は、この鉄工所の作品に、職人が自らの技術と、自らの感覚で作った、独自の感性を感じている。

私は、このオヤジさんの感性を大切にしたいと思うが、彼の考えと一致していない限り、無理強いはできない。
しかし、もしかすると、職人とアーティストをマッチングさせることによって、新しい可能性が出てくるかもしれないと思う。
この鉄工所では、芸術系の大学や、そのあたりのアトリエや、工房では、作れない技術を持っている。そこで、原案を、アーティストが作り、できない部分を、この鉄工所で作るという手法である。
1990年大阪の鶴見緑地で、花の万博が開かれたが、その一つのイベントとして、巨大な古木を再生するという事をやった。私は、完成後に、古木の再生をイメージした舞踏の演出側で関与していたので、その舞台の裏側から見る機会を得た。
実は、この巨大な古木の再生のインスタレーションは、 いけばな小原流 という、近代いけばなの流派による作品で。「前衛いけばな」の延長上にある作品だ。古木もかなり巨大で、クレーンを、花の万博の会場に持ち込み、来場者の目の前で設営するという大掛かりなものだった。その危険な作品作りに、とび職の人が参加していたのだ。これは、通常のいけばなでは出来ない事を、職人がコラボレーションする事により、作品が作る事ができ、アーティストと職人と、お互いの技術を融合することでより素晴らしい作品が提供できるのだ。
このような例もあるので、町の鉄工所の技術を生かす、一つの可能性として、アーティストと組むことで、より素晴らしい作品を作り出せる可能性を秘めている。彼らは、芸術系の学校で教えない様々な技法と技術を持っている。それを生かさないという手はない。
ファインアートの分野でも、職人をうまく使うことにより、作品をより高度にしていくことができるのだ。
11月28日に記した 勝間嘉久氏 の場合も、アーティストと技術者とのコラボレーションで作品作りをしている。
技術の伝承がなされていない現在、今も残っている町の技術者とアーティストが組む事で、より想像性豊かで、高度な表現活動が可能になるように思う。

そのことにより、日本の町工場の技術を習得しようと志す人が増えたり、その技術を再認識し、付加価値のある、新しい産業として生かそうとする者が出てくるように思う。
まずは、ちいさな成功が欲しい所である。





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最終更新日  2004.08.12 11:25:42
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