きょうこの日直日誌

「リセット」と「リニューアル」

ご興味あらば、５月３１日の日記参照（家計簿をリセットする話）

＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊　

リセットといえば、「いつ転職しようと思ったの～？」という
質問をたまに受けるので、ちょっと思い出してまとめてみます。

転職を考え始めたのは、会社員４年目の秋に『コスモポリタン』の
１１月号「人生をリセットする」という見出しを見たのがきっかけ。
タイトルにひかれて衝動的に雑誌を買い、バイブルのように
何度もお風呂で読み返して、今じゃボロボロのヨレヨレ。

印象に残っている記事は、「会社も仕事も好きなんだけど、
体をこわしたから転職してみたら体調もよくなって、やっぱり
無理してたんだな～って思いました」という内容のもの。

それまですでに辞めてた同期の中には、「仕事の内容にも魅力を
感じないから、今すぐ辞めたい」または「人間関係に疲れた」
という子が多かった。でも、私は幸い人間関係には恵まれてたし、
仕事も内容的にはすごくおもしろかったので、同期の意見を聞いても
「私は当てはまらないなあ。私のは、ただの甘えかなあ」と思って、
なかなかふんぎりがつかなかった。

でもこの特集を読んで、「やっぱり、『好き』だけじゃずっと
食べていけるわけじゃない」ことを実感。
転職関連の体験談の中で、初めて共感できた。

でも、私は手に職もないし、資格といったら大学で必須だから
しぶしぶ取った教員免許ぐらい。たしかに教員になれば、今とは
環境ががらっと変わるなあ～。とりあえず試験受けてみよっと。

って感じで、心が固まったのがＧＷ前後で、たった２ヶ月だけど
とりあえず勉強して受験しました。

受験した感想は……。会社員やってると得だなあ、と思った。
学生で、就職活動もせず一本で賭けてきてる人は、
集団面接でもがっちがちに緊張して、「だいじょぶか？」と
思っちゃうほどだったのに対して、私は笑顔でスラスラ言葉が出てきた。
面接官じゃなくても、見たら一目瞭然。度胸やらプレゼン力やら、
知らないうちに、生きていく術が身についていたのね～。

２次試験は、ピアノの弾き歌いやリコーダーのほか、バスケのドリブルや
開脚前転＆開脚後転やクロール、デッサンや模擬授業など
本当に何でもアリでした。開脚後転は、さすがに家では練習できず、
当日ぶっつけ本番でやったら、生まれて初めてできた。
小学校のころはできなかったのに。ＶＩＶＡ、私の度胸！

１１月に、晴れて合格したときは、「やったぁ～～！！」というよりは
前職を離れなきゃいけないことに後ろ髪ひかれて、なかなかリーダーに
切り出せなかった。やっぱり、今思えば好きだったんだなあ。
（ただの優柔不断という説も濃厚）

そして今。
思い切って転職してみてよかった！
あまりに違う新天地。
自分がやりたいことなのかどうかも、実はまだよくわかっていないけど、
とりあえず毎日楽しく過ごしています。
身の回りをがらっと変えてみるのっていいかも。

ちなみに気分的には、転職は「リセット」ではなく「リニューアル」。

「リセット」というと、失敗したから今までのことは無しにして
振り出しに戻る、というイメージじゃない？　そうじゃなくて、
がらっと環境を変えつつも、今までのものも十分に活かしたい、という
思いがあるから、人に話すときも「リセット」と言わずに
「リニューアル」というようにしている。
会社員から先生という、一見何のつながりもない転職なのに、
考え方や仕事の進め方など、前職で学んだことが
活かせている場がたくさんあるな～と思う。

そもそも、新卒で学校の先生になった子が、よく毎日やっていけてると
思うくらい、新人教育というものがない。ここ２ヶ月、毎日勝手に
授業をしていて、誰にも見てもらってない。いいのかしら。

私の場合、授業に失敗したら「あそことここがよくなかった。次回は
こうしよう」と思ってメモして立て直すけど、これって会社で身についた
ことな気がする。

昨日の、年間経営案提出にしても。なにも指導をしてもらってない。
前職で以前書いてた企画書に準じて、ＰＬＡＮと背景と、それを変えていく
ＤＯの部分を書いて組み立てたら、まあまあ見られるものになったと
思うけど、まったくの新卒の子にも、こんなこと思い浮かぶのかな…。

その他、２２時まで学校にいても全然苦じゃないし、
「持ち帰りがないなんて、なんて楽なの～♪」と思うのも、
前職にいたおかげかも。新卒でこんな生活だったら文句言ってたはず。

やめる間際は、「ああ、もう、こんな生活無理ーーー！！」と
アップアップになっていたけど、今思い返せば、あんなところも
こんなところも、いい会社だったなぁ～と思うし、
やっぱり、人生長い目で見るとうまくできてるんだね。
禍福はあざなえる縄のごとし。

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