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2008.03.10

謝罪　春　夜　bird

(1)

カテゴリ： etc.

「ごめんなさい」は相手のために言われる言葉ではない。自分のためのものだ。

「ごめんなさい」は軽い慰め程度のものに過ぎない。それなのに、「ごめんなさい」ばかるくり返すのは、自己意識の過剰を意味する。だから、嫌いである。あやまるなら、実際に何かを変えてくれ。わびの言葉より変わることが何倍も難しい。難しいことにトライするべきである。

haru2

春である。冬が終わる。春の匂いがする。風から厳しさが消えつつある。陽気な音楽が聞こえてくる。生命の息吹を感じる。冬が終わるのは少しだけさびしい。今年は冬を満喫した感じがしない。スキーに行く回数が少なかったからだろう。除雪では苦労した。灯油高騰のため、ロードヒーティングをほとんど使わなかった。しかし、週末二日連続で娘と雪の公園で遊んだからよしとするか。ソリ遊びに興じた。雪だるまをいくつも作った。雪の感触を味わった。陽光にきらめく雪の輝きがまぶしかった。雪の音が耳に残っている。そして、冬は終わる。

haru 1

夜遅く仕事を終える
夜の闇と光の中に飛び込む
別な身体になる
走る、走る、走る
日中の陽気で雪が溶けたのだ

春の匂いがする
冬が少しだけさびしそうにさよならする
ここは初めて通るところ
ほとんど全ての記憶がないみたいだ
今朝のことが数十年前のことのようだ
二三日前のことが幾世紀も前のことのようだ
申し訳ない
忘れている
憎しみや悔いを忘れている
生まれ変わったみたいにフレッシュだ
今初めて夜の匂いをかぐのだ

今初めて街の喧騒に耳を澄ませるのだ
闇が広がる
陽気である
仕事を忘れる
難しい顔を忘れる

走る、走る、走る

家に帰る
birdを聴く
夜の楽しみに全てを開く

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