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2005.02.16
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ご無沙汰です。もうこのHPは消滅してるのでないかとヒヤヒヤしてましたが、無事に残っていました。ホッ。




昨年の12月のある日に、突然私が塾を開講することになったので、その日から目の回る忙しさの中に身を置くことになった。
これを書いている今も実は忙しい。2mほど離れた机の向こうでチラシの添削をしている人間を横目で見ながら、私も開講に当たっての文書を作成するフリをしつつ「日記」を書くという小さなスリルを味わっている。
のっけから不真面目である。何故、私が塾を・・・ といういきさつは、話せば短く、書けばややこしい話なので、実は詳しくは誰も知らない。
夫の両親ですら「塾」の「じゅ」の字も知らない。たいした理由もないのに、夫婦二人でやけにミステリアな気分になっているのは、想像すらしなかった世界に入り込んでしまった自分達の不思議を今なお首を傾げながら進めているからなのだろうか。
となると「物書き」という私の仕事はどうなったんだろう・・・ 。
まるで他人事のように、思い出してはかき消す作業を繰り返し、いま私は必死に小学校の国語を勉強している。
私の担当教科は国語。他の教科の質問は絶対しないでね、と心の中で願っている国語の先生なのである。


もちろんあらかじめ申し込み用紙に開業計画書を添え、送付している。
そこには頭の中にあるものを全て書き込み、この計画が一目瞭然で分かるように記してある。そして私のことも同じように詳しく書いた。
だから融資が受けられない決定的な不利がそこに認められない以外は、面談が受けられるものと思っていた。
そして面談の日を決定する電話が入ったとき、私は揃えるものを揃えて提出するこの手間が、融資を確実に受けるための手間なのだと思って、惜しまずそれをやった。が、融資担当者はこの私の労力をたった一言で片付けたのだ。
「でも、経験がないでしょ?」

そうだ。私には塾講師の経験がない。しかしそのことは事業計画書に記している。が、その経験に代わるものを計画書に書き、また1時間以上もかけて話してるではないか。
私は、首をコリコリ回しながらもう一度同じ説明をした。(うそ。コリコリ回したかっただけ)
「でも、それは塾で子ども達に勉強を教えるテクニックとはまた違うでしょ?」
確かに違う。ただ、その違いをどうして「それ以下」と判断してしまうのだろう。
「じゃあ、聞きますけどね、あなたは私が大勢の聴衆の前で話した『子どもの育ちと表現教育について』を聞いたことがあるんですか。
たくさんの子どもたちの前で話した『脚本の書き方』や『物語が生まれるところ』の話とその評価を、どこかで聞かれましたか。

そのあなたの何の根拠もない憶測で、私は融資が受けられないんですか!えっ!? えっ!?」
もちろん、この心の叫びは声には出さず、ぐっと押し殺して、私はお願いするという立場の弱さを痛感していた。
「公庫のお金は、あんたのお金か!?」これも言えず。
「経験がないって、今はじめて知ったわけ!? 事業計画書に書いてたでしょ!? ちゃんと読んだか? この時間をどうすんの!」こんなことも言えない。
びっくり仰天したのはこの後だ。


馬鹿正直に、私はなぜ預金が少ないかを赤の他人さんに話した。それはもっともプライベートな話だった。
この健気な話し振りにも顔色一つ変えず、融資担当者はこう言った。
「自己資金でされたら如何です?」その目は、子どもの学資保険を指していた。

なんというか・・・。私にはこの「金貸し」という職が自分にとって不向きな仕事に思えてならなかった。
頑張ってる人を見ると応援したくなるのが人の常。この「人の常」をここぞとばかりに発揮したくなるではないか、融資をすることでそれが叶うのだから。
私の場合は、例えば融資を受けることができなくても、他に方法がないわけではない。
これが仮に死活問題に繋がるとすればどうだろう。そもそも「融資」は死活問題だ。これを「でも、ちょっと不安なんですよね・・・」と担当者の第六感で決められたら堪らない。
実際、どんな担当者に当たるかでほぼ決まる、とその後に聞かされた。となると、私はハズレを引いてしまったわけだ。

結局、公庫からは融資が受けられず、私は融資担当者がチラリと横目で見たものに手をつけるしか術がなかった。

(この話は1月中旬の出来事。それからいろんなことがありました^^)















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Last updated  2012.04.16 14:47:42


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