町はずれの宿屋「雨やどり」(小説BLOG)

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November 20, 2005
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カテゴリ: 小説<Force out>
「梨々亜」
「えぇ、どうやら招かれざるお客さんが来たみたいね、恵美さん、子供達をお願いします。」
しかし、周りを囲まれていた。ひぃーふぅーみぃー・・・・7人のようだ。
「動くな!!」
「またか・・・・」
ジンと梨々亜、そしてルイにはルディア政府から賞金が賭けられていた。
危険なためルディア政府の領域に入らない場所に住んでいるが時々金目当ての人間がここにやってくる。しかし・・・・
「この子達守りながらお前ら倒すなんて」
「朝飯前よ♪」

「父さん、母さんつぇぇ・・・・」
レンもルイも唖然としていた、日頃バカップル夫婦とあなどっていただけに更に。
「くそぉぉぉぉ」
一人が顔をひきつらせながらルイに向かって銃弾を放つ。
「ばかっ、そいつは生きて帰らなきゃ意味が・・・・」
と言いかけて止まる、銃弾はジンの手に収まっていた。
「もう、勝ち目のない戦は終わりに・・・・」
といきなり辺りが明るくなる、辺り一体が光につつまれる、まぶしい。
「これは・・・・・」
「昔と同じ・・・・・まさかまた!?」
しばらくして光は消える。

ジン、梨々亜、恵美がルイを見る。
「おじさん、おばさん!!」
ルイが捕まっていた、さっきの光の混乱に乗じて人質を取られてしまう。
「さっきの光は一体・・・・この娘が殺されたくなければ大人しく殺されろ」
「unchain!!」

「unchain・・・・」
「えっ、何で・・・・」
「残念だったな、俺達は政府の人間だ、こいつが殺されたくなければ大人しく殺される事だな」
リーダーっぽい男がルイの首を絞める。
「うっ・・・・・」
ルイの顔がだんだん苦しい顔に変わっていく。
「やめろっ」
レンが飛び出していく、しかし・・・一蹴される、レンが弱いのではない、その男の蹴りが早すぎた。
「unchain使いに勝てると思ってるのかよ・・・・まずそいつを殺せ」
「はい」
周りの(その他ともいう)男が銃口をレンに向ける、蹴りを喰らったレンはまだ動けない。
「やめろ!!」
「ならばお前が殺される事だな、そうすればこいつの命ぐらいは助けてやろう」
少しの間沈黙が辺りをつつむ。
「・・・・・ほんとだな」
「言っとくけど、ルイちゃんも解放してよ」
男(リーダー)はうなずく。
「あぁ、約束するさ」
ルイ、レン、恵美はそれぞれ止めに入る。
「おじさん、おばさん!!」
「父・・さん、母さん、ダメ・・・だよ」
「ジン君、梨々亜ちゃん、何言ってるの!?こいつらが約束守ると思うの!!」
男はルイを捕らえたまま言う。
「心外だな、俺は約束は守る男だぜ」
「信用できますか!!」
恵美と男はにらみ合う。
「立場が理解できてないようだな、撃て」
「待って!!殺すなら殺しなさい。どうせ私達を殺して昇格とか報酬というのが目的なんでしょう。」
男はフッと笑う。
「否定はしないさ、待遇がかなりよくなるからね、殺されてくれるならありがたい。」
「そのかわり恵美さんとこの子達は助けてね、ジン君それでいい?」
「あぁ、俺も同じ意見だよ、ちゃんとこの子達と恵美さんは見逃してくれるんだろうな」
「あぁ、約束する」
「ジンおじさん、梨々亜おばさん、だめ!!」
「父さん、母さん!!」
「ジン君、梨々亜ちゃんだめよ!!」
しかし、2人は目をつむる。
「撃て」
無情にも銃声が響く、ジンと梨々亜は体に銃弾を受け倒れた。
「父さん、母さん!!」
「おじさん!!おばさん!!」
梨々亜の意識の中に何となく2人の声がする、正直、もう目がかすんでいる。
(まずい・・・・やっぱ死ぬのかな・・・ジン!!)
ジンも倒れていた、手を伸ばす。すると手が光った。
(私の能力が発動・・・・・ということはジンはもう)
梨々亜に涙がこみ上げてくる、すると目の前に顔が2つ見えてきた、レンとルイだ。
「レン・・・・ルイ・・・・」
余力で梨々亜は2人に抱きつき力を振り絞って声を出す。
「母さん、動いちゃ・・・・」
「おばさんしゃべっちゃだめです、血が・・・」
梨々亜はサーチの能力を発動する。
(やっぱり・・・・さっきの光は前と同じ・・・・能力者が全員復活して・・・・レン!!)
「レン・・・・あなたもなのね・・・・」
「母さん?」
(また昔みたいに能力者が現れてしまったのね。火・・・水・・・土・・・風、雷、重、マスター、サーチャーはよりによってあそこにいるの・・・・ブローカーも特殊能力者も全員昔の・・・・あれ?吸の能力者が、いない?・・・・まさか!!でもこんな偶然)
「レン、ルイちゃん・・・・よく聞いてね、まずレン。あなたは能力者よ、大事なものを壊すときは必ずあなたの力を使いなさい。そしてルイちゃん、あなたに私の能力あげるわ。レンを助けてやって。恵美さん、後はこの子たちお願いします。」
「・・・・分かったわ」
「私の能力はチェンジ・・・・命と引き換えに能力を受け継ぎ能力を受け継がせる事ができる能力。まさかレンとルイちゃんに使う事になるなんてね。(今思えば、姉さんが死んだのもジンが死んだのも私がこうなるのも、この子達に受け継がせるためだったのかしら、運命・・・・)ごめんね2人とも、あなた達にまで重荷を背負わせたくはなかったのに・・・」
梨々亜の両手が光る、光終わったと同時に梨々亜はまた倒れた。
「母さん!!母さん!!」
「おばさん!!」
「梨々亜ちゃん!!」
しかしもう梨々亜の体は動かない。
「そんな・・・・・」
ルイがぺたりと座りこむ。
「おい、そこの女連れてくぞ」
「はい」
ルイの手を掴もうとした男(その他)の手を恵美が払いのける。
「ちょっと、この子達を助ける約束は?」
「あぁ、命は助けるさ。だがその子は連れて帰れとの命令なんでね」
「させない!!」
恵美は自分を取り押さえようとした男2人をあっさり倒してしまう。
「こう見えても戦闘の経験はいくらかあるのよ」
「仕方ない、俺が行くのか・・・・・unchain」
リーダーっぽい男が動き出す。と思った後には恵美の背後にまわっていた。
「うっ・・・・・」
恵美が倒れる。
「ルディア政府開発、unchain<アンチェイン>。生身の人間とじゃ身体能力が違いすぎるんだよ。」
「恵美さん!!このっ、unchain!!」
「お前がその能力を持っていることも知っている!!」

第一話終わり。





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Last updated  November 21, 2005 02:18:03 AM
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ゆう@ とうとう出ちゃったね うわさは本当だったよ。 <small> <a hre…
周護 @ ファイト! 頑張って下され~! 応援してますじゃ~!
周護 @ バトンありがとうですじゃー! バトン返答ありがとうですじゃーw あ…
D-free @ はじめまして。 1話から3話まで拝読させて戴きました。続…
周護 @ 第二部読みましたですじゃw 第二部読みましたですじゃ~w うんうん…

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