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カテゴリ: カテゴリ未分類
第9章 猫の手ナース

※あらかじめお断りしておきますが、この作品中ではこだわりとして【看護婦】という言葉を使っています。もちろん今では看護婦という言葉よりも、男性の【看護士】と女性の【看護婦】の双方を意味を持つ【看護師】という言葉を使ったほうが良いということは重々承知していますが、ここはあえて【看護婦】という言葉が持つ【幻想】や【ロマンス】を大事にしたいと思います。


ガチャーンッ! カラカラカラカラ……
 盛大な音が廊下に響く。ここは中津木総合病院のナースステーション前である。
「先輩、どうしてこんな何もないところで転ぶことが出来るんですか?」
 毎度のことながらとは思うのだが、あきれはててしまったのは、ちょっとくたびれかかった生地ながらもまぶしいくらいに輝いている白衣を着たまだ若い看護婦である。
「看護婦さん、また転んでるのかい? 足の悪い俺でも転ばないのに、大変だね。もしかして上についているおもりが重すぎるんじゃないのかい?」
 たまたま通りかかった入院患者が声をかける。そう、今転んだ看護婦のバストは、病院のナース服ではなく、キャバレーのナース服のほうが絶対に似あうと誰もが思うほど立派な大きさだったのだ。
「すみません。すみません」

「ま、がんばれよ」
 ははは、と笑いながらその入院患者は軽く足を引きながらトイレへと歩いていった。
「先輩って色々ありますけど、とにかく患者さんには好かれていますよね。いいなあ、そういうの。それに大きいし、胸も……」
 器具を拾うのを手伝いながら、ちょっとうらやましそうにつぶやく若い看護婦。
「こんな先輩が教育担当でごめんね。犬飼(いぬかい)さん」
 若い看護婦、犬飼遠子(いぬかい・とおこ)に謝りながらも、視線はまだ廊下に散らばっている器具がないかを探っている。彼女の名前は津谷美根子(つや・みねこ)。看護婦らしからぬプロポーション(?)に恵まれた彼女は、なんというかとにかくこう……、ドジであった。
「いいえ、そんなことないですよ。先輩って失敗も多くて、つまりその、ええと」
 言葉を選ぼうとしているが、思っていることをうまく言いかえることが出来ないらしい。その様子を見ていた美根子は助け船をだした。
「失敗も多くてドジ、と言いたいのよね。ハッキリ言ってくれて良いわよ。だって自分でもそう思うんですもの。私、どうしてこんなにドジなのかしら」
 ため息をつく美根子。やぼったい黒縁めがねのレンズがなぜか曇っている。蒸発した涙であろうか?
「違います、違いますッ! 私が言いたいのは先輩がドジだとかということなんかじゃなくて……、ええい、もうッ! 確かに先輩はドジです。それは認めます。でも、違うんです。私、知ってるんですよ。ドジだけど患者さんの中で一番人気があるのは美根子先輩だってッ!! みんな言ってますよ。美根子先輩を見ていると元気が沸いてくるって……」

「いくら患者さんに人気が有っても、ドジばっかりでみんなにも患者さんにも迷惑かけてるし、私、このまま看護婦を続けていてもいいのかな。なんて思うのよ、最近」
 美根子はどこか寂しそうな笑顔を浮かべて、後輩にそう言うのだった。





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Last updated  Dec 2, 2004 10:14:42 PM
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