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ウラコ@ お久しぶり。。。  ジャージRさん、元気ですか?携帯に…
hero@ はじめまして こんにちわ、妖精的日常生活楽しませても…
BBS@ 最高~! 早く次が読みたいです!
tukiyori @ Re:03 魔法少女♪奈里佳・番外編(12/12) ここまで読ませていただきました♪ これか…

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カテゴリ: カテゴリ未分類
「ぬいぐるみのふりも疲れますね。やっぱり動けないのはつらいですよ」
 弓子が完全に部屋の外に出ていったのを確認したクルルは、大きくのびをしながら克哉に話しかけてきた。まるで猫のぬいぐるみそのものといった姿だが、2本足でベットの上を歩いてくるのを見ると何だか妙なものを見ている気持ちになってくる。
(クルルちゃんの場合は、まだ良いわよ。誰も見ていない時はちゃんと自分の身体で動けるんだもの。私なんか、克哉ちゃんの身体を借りないといけないのよ)
 愚痴をこぼす奈里佳だったが、口調そのものはその状況を楽しんでいるかのように聞こえる。まあ、本当に楽しんでいるんだろうけど。
「言っときますけど、身体を貸すつもりは無いからね」
 クギを刺す克哉。口調は厳しいが、おびえたような雰囲気が伝わってくる。可愛いかもしれない。
(まあ、そんな小さなことはおいといて、せっかく買ってきてもらったんだから早く着替えたら? お母さんも後で見に来るって言ってたし、それまでに着替えたほうが良いんじゃない?)
 克哉のことを心配してそう言っているわけではないことは、奈里佳の楽しげな雰囲気から明らかである。間違いなく、女物のパジャマを着た克哉の姿を早く見たいということなのだろう。
(奈里佳に言われなくても着替えるよ。これしかないんだし)

「はあぁ~、今、この部屋にある男物の服はもしかするとこの学生服とワイシャツだけか。でもお母さん、スカートなんか買ってきて僕にどうしろと言うんだろ?」
 クローゼットの扉を開き、中を確認しながらため息をつく克哉。見ると中に入っているのは4分6分でスカートよりもパンツの方が多いのだが、それが弓子なりの配慮というか妥協点ということなのだろう。逆の見方をすれば、いずれはスカートをはかなければ、『お母さん許しませんよ』ということかもしれない。いや、『お母さん泣いちゃうから』だろうか?
(もちろん、『スカートをはいてね♪ by母より』ってことなんじゃないの?)
 既に克哉としても十分に理解している事実を、改めて突きつける奈里佳。
「そんなことは分かってるけどさあ、アソコは確かに女の子になってるけど、体型そのものは男なわけだし、女物の服なんか似合うわけないじゃないか。まったくお母さんは何を考えてるんだろうって言いたかったんだよ」
 奈里佳に返事をしながらクローゼットの開き扉を閉め、今度は引き出しを開けてみる。
(似合えば着るってことなのね。じゃあ、さっそくアソコ以外の部分も完全な女の子の体型に変身させてあげようか? ていうかサービスでやってあげるわ♪)
 物騒なことを言い出す奈里佳。というか本当なのか? 似合えば女物の服を着るっていうのは?
「ストップ! 明日は中津木総合病院で再検査をしなければならないんだから、面倒になるようなことはしないでよ。お願いだから」
 慌てる克哉。そうなのだ。あれから克哉が残存魔力を吸収した為に部分変身が元に戻った生徒もいれば、克哉が吸収した魔力を利用して奈里佳に部分変身魔法をかけられて、新たに一部だけ女の子になった生徒もいる。しかし克哉のように具合が悪くなった生徒はいないということで、克哉だけが中津木総合病院で再検査を受けることになっているのだ。
「そうですね。せっかく明日にでも奈里佳ちゃんに変身出来るだけの魔力がたまったのに今ここで克哉君の身体全体を中途半端に女の子の体型に変身させたら、奈里佳ちゃんに変身出来るのが先になっちゃいますしね」

(まあ、それもそうね。どうせ急がなくても結果的にはいずれそうなるんだから)
 なにやら思わせぶりはことを言う奈里佳。それに対して思いっきり不安な気持ちがむくむくと沸いて出て来る克哉。しかし魔力を限界まで吸収したことにより微熱とだるさが出ている克哉は、どうせはぐらかされるだけだろうと思ったこともあるが、奈里佳の言葉を深く追求するのをやめた。
「……とにかく、もう着替えて寝るよ」
 ワイシャツを脱いで下着姿になった克哉は、その他の選択枝が無いこともあり、弓子から手渡されたシャツとショーツを手に取った。
「女の子のシャツって、ホントに花柄とかついてるんだね」

(もう少し恥ずかしがってくれるとかしないと、おもしろくないじゃない。克哉ちゃんってばサービス精神が無いわね)
 あまりにもあっさりと女物のパジャマに着替えた克哉に対して、どう答えれば良いのか分からない文句を言う奈里佳。
「誰にサービスするって? 訳分かんないことを言わないでよね。じゃあ、本当に寝るから。おやすみなさい」
 よほどだるかったのか、そのまま寝息を立てる克哉。素早すぎるかも。
「おやすみなさい。克哉君。明日には魔法少女♪奈里佳ちゃんに変身出来ると思いますよ。でも奈里佳ちゃんに変身するということは、またフューチャー美夏と戦うことになると気がついていますか?」
 猫のぬいぐるみには決して出来ない真剣な顔をして、ベットの中の克哉を見つめるクルル。
「本来なら克哉君には穏やか青春があったはずなのに……。すいません。そして、よろしくお願いします」
 深々とおじぎをするクルル。その独り言には世界を救うという失敗が許されない戦いに克哉を巻き込んでしまったという自責の念と、世界の未来を託す希望がないまぜになった複雑なものだった。





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Last updated  Feb 27, 2005 07:30:53 PM
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