ぜんちゃんの風に吹かれた日々

ぜんちゃんの風に吹かれた日々

2006年03月09日
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カテゴリ: ライフスタイル
あんまり天気が良いので昼飯に少し郊外のA食堂に行ってみた。

何かが命を吹き返してゆく気配を感じていたらカーラジオからキャンディーズの「春一番」が流れてきた。
実はボクはこの曲を聴くと置き去りにしたままの切ない青春の蹉跌と解決できなかった焦燥とセンチメンタルが蘇えってくるから大嫌いなのだ。
だけどやっぱり名曲だと思うし本当はたまらなく大好きな歌なんだけどね…。

食堂でタマネギと豚肉の炒め定食(豚タマ定)を頼んだ。
斜め向かいのオジサンが真っ昼間から熱燗徳利を呑んでいて、それを呑みほすとラーメンを注文した。
そしてラーメンが運ばれてくるとオジサンはスープが見えなくなるほどラーメンにコショウと七味唐辛子を振りかけてむせながら食べ始めた。
そのうちに今度はけたたましいクシャミを何度も繰り返した。


それよりもこういうラーメンの食べ方を観ているとつくづくラーメンは低俗的で大嫌いだと思った。

不味いラーメンほど嫌なものはない。
不味いラーメンを食べると一日中つまらない気分になる。

最近、なんの変哲もないドライブインで何となく食べたラ-メンがとても美味しかった。
甚だ気分が良かった。自分の中で新たなラーメンマップが出来た。

数日後、仕事仲間のWさんとWさんお気に入りのN店にラーメンを食べに行った。
満席で少し入口で待っているときメニューにワンタン入り塩ラーメンがあるのに気付いた。
それを注文したら実に美味しかった。
Wさんが「塩はどうだ?」と聞くので味見をさせると「何ともいえんな。オレはやっぱり醤油だな」と言った。

火曜日、夜遅くに地元のラーメンチェーン店に入った。
妹が絶対に味噌ラーメンだと言っていたのを思い出したのでネギ入り味噌ラーメンにバターをトッピングして注文した。


こうして書いているとボクはとてつもなくラーメンが大好きらしい…。

見過ごした市川準監督の映画「トニー滝谷」を借りてきた。
村上春樹の短編集『レキシントンの幽霊』に収められた同名小説をイッセー尾形、宮沢りえ主演で映画化した切ない愛の物語だ。一人の女性の出現によって初めて愛を知り、彼女を失うことで初めて孤独というものを実感する男の姿を描いている。
単調な坂本龍一の音楽に単調なナレーション…。
演劇的な手法の映像にほとんど変わらない画面設定に微妙なアングル、主人公のイッセー尾形と宮沢りえがそれぞれ二役を演じている登場人物の少なさ。

市川準監督は好きだけどこの映画は嫌いだな。
少し耐えられなくなって苛立ちながら観ているうちに不思議な感触にのめり込んでしまった。
どうやらイッセー尾形にやられたようだ。
もちろん宮沢りえもよかったけれど感情を伴わないひんやりとした孤独感が実にうまいなと思った。
でもやっぱり村上春樹を描くなんて無謀だし安易なんだ。
だから日本映画は嫌いなんだよ…って言いながらやっぱり日本映画を応援しているそんなボクがいる。

寒々とした孤独を背負いひとり淡々とラーメンをすすっている自分の姿を垣間見た思いがする…。
トニー滝谷のひんやりとした喪失感と孤独感が身に沁みた。

ボクにもかってとても大嫌いで大好きな人がいたんだよな。
ちょっと会ってみたくなったな。





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最終更新日  2006年03月10日 02時45分13秒
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