人は誰でも内に 狂気 を秘めているようです。私のような善良で臆病な人間でさえ狂気、いや殺意を覚えることが度々あります。が、実際に行動に及んだことはありません。理性で押さえているというより、度胸がないのでしょう。
小説や映画に出てくる犯罪者は、性格の破綻が極端に誇張されています。 デフォルメ することによって恐怖を増幅し、現実的な抑制力を持とうとしているのでしょうか。
制作=2007年 アメリカ映画 122分。原作=コーマック・マッカーシー「血と暴力の国」。監督=ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン。出演=トミー・リー・ジョーンズ、ジュシュ・ブローリン、ハビエル・バルデムほか
メキシコ国境に近い砂漠でハンティング中に偶然、死体の山に出くわしたモス( ジョシュ・ブローリン )は、大量のヘロインと現金200万ドルが残されているのを見つけます。危険を承知で大金を奪ったモスは、暗殺者シガー( ハビエル・バルデム )に追われるハメに。厄介な事件に巻き込まれたモスを救うべく老保安官( トミー・リー・ジョーンズ )が追跡を始めました。
アカデミー作品賞、監督賞、脚色賞、助演男優賞など 主要4部門を受賞した話題作 。保安官のモノローグではじまり、モノローグで終わります。その間に展開されるストーリーは尋常ではありません。
死体の山も異常ですが、逃亡劇と追跡劇も非日常的です。辺境の荒涼とした自然を背景に 殺人劇の連続 。良心の呵責とか反省とか人間らしい内面が欠如した男たちのドラマ。常識人には理解できません。
が、退屈で欠伸が出るかというとそうでもないのですから困ります。ゆったりとしたテンポで進行しますが、 訴求力は強烈 です。画面から目が離せません。人間描写が奥深いからでしょうか。
アカデミー賞作品
DVD「誘拐の掟」 2016年05月28日
DVDスターウォーズ6「ジェダイの帰還」 2016年01月06日
スターウォーズ5「帝国の逆襲」 2016年01月05日
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