1月23日(金)テレビ朝日系 午後9時~9時54分放映。監督=原田徹。脚本=前川洋一。
江戸の街で絵師の男が殺され、持ち物から枕絵が見つかります。事件そっちのけで絵の出来栄えに感心する見廻り同心・渡辺小五郎( 東山紀之 )。その頃、花御殿のお菊( 和久井映見 )は、知り合いのお静( 清水美沙 )のことで、中村主水( 藤田まこと )に相談に来ていました。お静の夫・平吉( 吹越満 )は伊能派の腕の良い絵師でしたが、型にはめられるのを嫌って伊能派を辞めて以来、職にも就かずに酒を飲んではお静に暴力をふるっていたのです。
お静が体を壊したのを目の当たりにし、平吉は酒を止めて真面目に働くことを決意。浮世絵の版元・鶴屋忠左衛門( 西田健 )の下で働き始めました。鶴屋と言えば、今、江戸で流行りの正体不明の絵師・酒楽による役者絵を売り出して大儲けしている版元です。だが、鶴屋にはどうやら裏の顔があるようで......
朝から スッポンの佃煮 を食わされる小五郎。早く やや子 の顔が見たいという姑と嫁の祈願も懐の役者絵が見つかって男色を疑われるのでした。江戸時代、役者絵は人気があったようです。その代表が 東洲斎写楽 。 生没年不詳で作画期間がわずか10ヶ月と推定される謎の画家でした。
人気絵師の贋作を描かされる平吉。腕に自信があるだけにプライドが許しません。貧乏しても描きたいものを描くのが絵師の 矜持 (きょうじ)でしょうか。鶴屋を強引に辞めますが、秘密を知っているのですから消されるのは当然でしょう。
この鶴屋、与力と組んで商売敵を陥れます。 枕絵 を描いていると訴えて八丁堀に捕縛させるのです。枕絵とは男女の情交を描いた絵、つまり 春画 。版元と絵師を捕まえ、悪徳与力が拷問で虚偽の自白をさせます。
今回の標的は鶴屋、その番頭、用心棒、与力。与(くみ)し易い相手でしょう。いつものとおり、簡単に処刑します。小五郎は与力を担当しますが、一刀のもとに切り捨てるのでした。いつもながらもう ひと工夫 欲しいところです。
常磐津の師匠と教え子というのがお菊とお静の関係ですが、どうしてもお静が年下には見えませんでした。本作では涼次( 松岡昌宏 )のグルメっぷりが描かれますが、源太( 大倉忠義 )の出番は処刑シーンしかありません。ちょっと片手落ちでしょう。
標題の「予告」も内容とかみ合っていません。今回は出来栄え的には納得できないところがありました。 次回の巻き返し
を期待します。
「真田丸 第31回 終焉」 2016年08月08日
「真田丸 第30回 黄昏」 2016年08月02日
「真田丸 第29回 異変」 2016年07月26日
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