アメリカ文学界の 狂犬エルロイ の小説は、何本か映画化されています。見たのは次の2本。「L.A.コンフィデンシャル」は傑作でしたが、「ブラックダリア」は疑問符がつく出来でした。本作の出来映えはいかがなものでしょうか。
制作=2008年 アメリカ映画 20世紀フォックス配給 109分。監督=デヴィット・エアー。原案・脚本=ジェームス・エルロイ。出演=キアヌ・リーヴス、フォレスト・ウィッテカー、ヒュー・ローリー、クリス・エヴァンス、コモンコーツ、ザ・ゲーム、マルタ・イガレータ、ナオミ・ハリスほか。
ロサンゼルス市警のラドロー刑事( キアヌ・リーヴス )は、幼い姉妹を誘拐した韓国人グループを皆殺しにし、姉妹を救出しました。マスコミは英雄視しますが、強引な捜査方法は同僚から非難されます。彼に批判的なかってのパートナーが、目の前で殺される事件が発生。犯人を取り逃がしますが、事件の裏には巨悪な陰謀が隠されていました。
悪徳警官
マッキバーンの 「殺人のためのバッジ」 なら、キアヌ・リーヴスはミスキャストになります。役者のキャラクターを考えると、自ずから結論が出るでしょう。とはいえ、今回の役柄は新境地を開いた、といえるかもしれません。
我が国では、おとり捜査は麻薬Gメンにしか許されていないはずです。外国では本作のような危ない捜査が日常茶飯事。悪党も拳銃を持っていますから、捜査官は躊躇なく発砲し、時には皆殺しという惨事も起きてしまいます。
主人公は差別主義者と元相棒から非難されますが、平然と受け流すしたたかさを持っていました。いや少しはへこんだようですが、上司がかばってくれるので持ちこたえているのかもしれません。
警官といえども宮仕え、上司に恵まれれば居心地がいいのは洋の東西を問いません。この辺から話しはきな臭くなります。これ以上書くとネタバレになるので、このくらいにしておきましょう。
疑問作 「ブラックダリア」 などに較べると、本作はまとまっており、佳作と言ってもいいでしょう。ただ、どうも地味すぎる感じは否めません。知っている俳優がキアヌ・リーヴスとフォレスト・ウィッテカーの二人だけであり、華のある女優や脇役がいないせいでしょうか。
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