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シカゴマラソン2005


35Kからの5キロは27分15秒(キロ5分25秒)まで落ちたものの、それまではずっと5Kを26分前後のペース(キロ5分10秒)をキープ。マイペースで押し通せたのが勝因か。

とりあえず見てくれや、この数。4万人の物好きがスタートした瞬間。
Chicago Start 1
オイラの姿なんて肉眼で判別つかないっての。

4万人のランナーでコース上が終始混んでいることを除けば、気象条件や地理的条件は最高。摂氏15℃前後の気温は呼吸器にやさしかったし、最大標高10mのコースは脚にやさしかった。さすがはウワサのスピード・コース。これまで世界記録を生んできただけありますな。今回は日本勢では千葉真子選手と早川エリ選手がそれぞれ3位と5位に入賞してたよね。

Chicago Start 2


スタート時、自分は過去にハーフマラソンで1時間40分を切っている実績により「優先スタート」地点に並ぶ権利を与えられていた。それでも4万人の参加者中、1万人近くがこの地点の前に並んでいた。オイラたちの前にはさらにフルマラソンで3時間15分を切っている人のための「Competitive スタート」地点と、さらに2時間台で走る人のための「サブエリート・スタート」さらには一握りの招待ランナーが主に並ぶ「エリート・スタート」の地点が設けられているのだ。優先スタート地点からスタートしたオイラでも、実際のスタートラインを切るまでに2-3分を要した。

今回は、10K地点から15K地点を走っているとき、10キロ52分ペースなのにぜんぜん呼吸がラクであることに気づき「こりゃ、今日はいけそうだ...」と感じた。スタート時の気温は摂氏13度。吸った空気が肺にすがすがしく感じた。汗もほとんど出ていない。

ぼちぼちペースが落ちるランナーが出てくる25K地点でもさほど疲労を感じなかった。周囲のランナーが呼気を荒くしているのが耳に入ると「自分ももう少しペースを上げてみようか...」などという気が起こるのだが、「調子がよくとも30Kまでは抑えろ。次の5キロでこのレースが決まる」と自分に言い聞かせて、スピードを上げたくなる誘惑に耐えた。

それでも30Kから35K地点までは心理的に長く感じた。同じペースを維持しているはずなのに、それまでの5キロと違って35Kの標示だけがなかなか見えてこないのだ。実際、マイペースを維持しているつもりでも、ペースはキロ10秒くらい落ちていた。脚のバネがさすがに落ちていたのだ。ようやく通過した35K地点では、脚は力んだりちょっとフォームが崩れたりしたらすぐに攣りそうな状態になっていた。脚にできるだけ力を入れず、足掻かずに丁寧に走った。


on the course 2chicago on course
ゴール前と35キロ地点通過付近の写真。たしかに今回は力みの抜けたムダのないフォームだったと思う、自分でも。

35Kからの数キロはちょっとつらかった。周囲のランナーよりは多少マシだったと思うが、脚が攣らないようにそっと走るために明らかにペースダウンしていた。呼吸はぜんぜん余裕があるのに...。たまにスパートをかけて失速ランナーたちをゴボウ抜きにし、ゴールに向けて颯爽と走っていくヤツの背中を見るたびに「自分もアレがやりたかったんだけどなあ...」と思ったものだ(笑)。

グラント・パークのゴールまでの直線200Mはまさに絵に描いたようなビクトリー・ロード。スタート時の曇天がウソのようにすっかり晴れ上がった空の下、道路の両脇に群がる文字通り何千人という観客の間を声援を浴びてゴールのゲートをくぐるのだ。100Mやそこらになってようやく見えた電光掲示板のタイムがまだ3時間40分ちょっとなのを見て、オイラのランナーズ・ハイは頂点に達した。グリコのポーズをとって両コブシを突き上げ「Yes!!Yes!!」と連呼してゴールした。42.195キロ後のゴールゲートをくぐってもまだこのままあと何キロか走りたいような気分だったのは今回が初めてだ(笑)。


chicago goal 1Yes!
これがゴール前のガッツ・ポーズの連続写真。東洋人のわりにはちょっとオーバーアクションなんちゃう?

いやあ、2002年の9月下旬にふと思い立って走り始め、走暦まる3年にしてようやくたどり着いた3時間40分台。ここ1年半記録が伸び悩んでいただけに感慨もひとしおですワー。はっきり言って今回の成功は、走るフォームを“ピッチ走法”に切り替えたのが決定的な勝因だったなあ。言い換えれば、思い切っていままでの考え方を棄てて「地道で着実な走り方をする」ことができたのが記録向上に結びついた、と言おうか。


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