香納諒一執筆日記

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2024.10.26
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カテゴリ: カテゴリ未分類
《香納諒一執筆日記 森崎東監督作品『ロケーション』を、また引っ張り出して見返しました。》


 森崎東監督の『ロケーション』は、映画や映画作りというものが、情念と深く結びついていた時代を感じさせてくれる逸品に思います。ブラックと言われる現場だろうと何だろうと、映画作りに邁進する人たちの姿が、活き活きと描かれています。
 西田敏行演じる主人公は、何もかも忘れて映画作りに没頭した挙句、大して金にも恵まれず、現場が一本終わればべろべろに酔っ払い、倒れ込むようにして安アパートの自室に戻る男です。
 ロケーションに回るスタッフたちによって「彼女こそヒロインだ」と見い出される役の美保純がキラキラしていますし、謎の女を演じる大楠道代の存在感が、いつもながら素晴らしい……。
「たかが映画、されど映画」といった言葉が昔、ありましたが、 映画って、こんなふうにしてバカバカしく、真剣に、そして素敵に作っていたんだよね、と思わせてくれる作品です。
 森崎監督は、好きな監督です。松坂慶子主演の『女咲かせます』が私はとても好きですし、『夢見通りの人々』『ニワトリはハダシだ』『時代屋の女房」『生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言』等々……、それに、赤木春恵と岩松了がとてもいい味を出していた『ペコロスの母に会いに行く』も大好きです。芦田伸介が老刑事を演じた『野良犬』には、黒澤明版とは違う味があり、「男はつらいよ」で唯一、森崎監督がメガホンを取った「フーテンの寅」にも、山田洋次作品にはない味わいがありました。
 森崎監督作品はどれも、神経質に細かいところまでストーリーや映像を研ぎ澄まし、お金も思う存分にかけて、これでどうだ! みたいにして作るのではなく、大きな包丁で、ザクッとキャベツを切って、さあ召し上がれみたいな感じでしょうか。その感じが、私にはたまらなくいいのです。
 そして何より、どの作品でも、各々の役柄を演じる役者さんたちの持ち味に惹かれて好きになってしまうのが、森崎作品の魅力です。






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Last updated  2024.10.26 17:38:36
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