妊娠発覚。


「そろそろ生理やな、ヒヤヒヤするわ」と言う彼に「遅れている」と言えなかった。
不安になりながら、でも、まさか、、、と思いながら、インターネットを徘徊して情報を集めた。

遅れて6日目、検査薬を買って試した。ブルーのラインが浮き上がってきた。
瞬間、戸惑ったけど嬉しかった。私は子どもギライなのに。
彼の子どもがいるってことが嬉しかった。
現実的な問題はおいといて。

その日は学校でゼミだった。
8時間続いたゼミの間、頭の中は子どものことでいっぱいだった。
いることは嬉しい、でも、私たちにはどうしようもできない現実がある。
彼に言ったら、きっと、困る。

夜、彼と電話で話した。
子どものこと言おう言おうと何度も思ったけど、言えなかった。
逢って言おうと思ったけど、今夜は予定があるから逢えないと言われた。

一人の夜はあまりにも長くて、重くて、友達に電話をして話を聞いてもらった。
学校もやめて、親に頼み込んで、産みたいなと思った。
愛してやまない人の子どもが、こんなにいとおしいものだとは思わなかった。

嬉しさと困惑と現実の狭間で、私の頭も心もショート寸前になった。
彼に話そうと思った。

用事が終わったら、電話がかかってくるだろう、
と思って眠れず待っていたけど、
そのまま、朝が来た。


翌日の夜、電話で、妊娠してると思う、と伝えた。
彼の反応が怖くて怖くて、話すときには泣いていた。
「用事が済んだら、必ず逢いに行くから」という声に
今度はほっとして、ますます涙が止まらなかった。
深夜、用事を終えた彼と逢った。
でも、疲れてて二人とも寝てしまった。
朝起きて、「お前はどうしたい?」と聞かれた。
言っていいのか悩んだけど、「欲しいよ」って答えた。
産めない状況なのは解ってるけど。
でも、気持ちを伝えたことで、ちょっとだけ心が軽くなった。


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