かけまくもかしこきいざなぎのおほかみ
掛介麻久母畏伎伊邪那岐大神
つくしのひむかのたちばなのおどのあはぎはらに
みそぎはらひへたまひしときになりませるはらへどのおほかみたち
御禊祓閉給比志時爾生里坐世留祓戸乃大神等
もろもろのまがごとつみけがれあらむをばはらひたまひこよめたまへともほすことを
諸之禍事罪穢有良牟乎婆祓閉給比清米給閉登白須事乎
きこしめせとかしこみかしこみもほす
聞食世登恐美恐美母白須」
これは神事には欠かせない「修祓<しゅばつ>」の際、奏上される祝詞「祓詞<はらえことば>」です。
古事記の記述では「筑紫<つくし>の日向<ひむか>の橘<たちばな>の小戸<おど>の阿波岐原<あはぎはら>(日本書紀では檍原と記されている)に到り坐して、禊ぎ祓ひたまひき」とあります。
妻である伊邪那美命<いざなみのみこと>を悲しみのあまり追って、黄泉<よみ>の国(死の世界)へ行く伊邪那岐命<いざなぎのみこと>は、そこで様々な恐ろしい目に遭い、黄泉の国のその穢れ(汚れ)を祓う為にこの場所で「禊祓<みそぎはらえ>」をした、と古事記のお話にあります。
「筑紫」は九州全体をいい、「小戸」は水門を意味します。「橘」「小戸」「阿波岐原」「檍」は現在でも宮崎市内の地名として残っています。
つまり・・・九州の(筑紫の)宮崎県の(日向の)宮崎市の(橘の小戸の)阿波岐原。
阿波岐原は みそぎの発祥の地
であるとされ、近くに実際、 みそぎの池(御池)
があります。
この場所、この池で伊邪那岐命は禊祓をしたとされているのです。
~禊池の写真~
そこにある神社・・・ 江田神社
(創建不詳)は、国産み神話で知られる伊邪那岐命、伊邪那美命の両神を祀ります。
このような伝承が残っていて、実際にその場所が存在していたりすると、神話の時代のお話も身近に感じられることが出来ます。
九州、特に宮崎は神話の多い地方ですから、歴史を辿れば神話と繋がる・・・といったことが多いかも知れません。非常に興味深い地方です。
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