烏 森 神 社

2006年10月01日
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つい、最近秋の訪れを感じていましたが、はや10月です。

気候に合わせて、衣服を冬服に替える日です。
この衣替え、平安時代から始った習慣で、当時は中国の風習にならって4月1日および10月1日に夏服と冬服を着替えると定め、これを「更衣」と言いました。
しかし、天皇の着替えの役目を持つ女官の職名も更衣といい、後に天皇の寝所に奉仕する女官で女御に次ぐ者を指すようになったので、民間では更衣とは言わず「衣替え」と言うようになりました。
江戸時代ごろから、衣替えは6月1日と10月1日に行うようになり、明治以降の官庁・企業等もそれに従い現在に至っています。

ところで、10月の異称で一般的なのが「神無月」<かんなづき・かみなしづき>です。最も知られているのが、諸国の神々が縁結びの相談をするため、出雲大社に集まるので、各地方からいなくなるというもの。
一方、神を迎える島根県出雲地方では「神在月<かみありづき>」と称しています。
ただ、この説は中世以降、出雲大社の御師が全国に広めた説であるとされています。藤原清輔の『奧義抄』には「天の下のもろもろの神、出雲国に行きて、この国に神なきゆえにかみなし月といふを誤れり」とあります。


この「神無月」の語源として以下のような説がありますが、いずれにしても「神無」は宛字としています。

○醸成月<かみなんづき>: 新穀で新酒を醸す月
○神嘗月<かんなめづき>: 新嘗<にいなめ>の準備をする月
           →→翌月に行われる新嘗祭の準備として、新米でお酒を醸<かも>す月から「醸成月<かもなしつき>」が「神無月」になったという説


○神な月<かみなづき>:「神の月」の意 →どちらもこの頃が農作物の収穫の月でもあることから神な月=神の月(神な月の「な」は格助詞で「神の月」の「の」意)、即ち収穫を感謝する神祭りの月が語源であるという説。


○雷無月<かみなしづき>:雷のない月 →10月は雷の鳴らなくなる月から「雷無月<かみなづき>」だと言うのは、江戸時代の国学者荷田春満(かだのあずままろ)の説です。雷の発生を名古屋気象台調べますと、7~9月がピークで10月より極端に少なくなり1月が最少となっています。この統計から見ると、「雷無月」もうなずけます。

◆長月の異称◆
小春<こはる>、時雨月<しぐれづき>、初霜月<はつしもつき>
小六月、小春月、春待月、立冬、初冬、猛冬、上冬、玄冬、開冬、鎮祭月、鏡祭月、大月、良月、陽月、拾月

◆旬の味◆
魚介・・・秋刀魚、鮭、鰯、鯖、柳葉魚<ししゃも>、平目、鮪、するめ烏賊、わかさぎ



◆季節の草花◆
野紺菊<のこんぎく>、嫁菜、油菊、鶏頭、野原アザミ、コスモス、ホトトギス、秋の麒麟草<きりんそう>、金木犀<きんもくせい>
秋(10月の画像)










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最終更新日  2006年10月01日 14時04分24秒
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