2006年03月18日
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究極の胎児の細胞

前回は、胎児の細胞の研究と再生医療への応用の例を取り上げて、
倫理的な側面から法的規制が入るまでの流れを説明しました。

今回は、前回の状況を乗り越えるために、より倫理面での抵抗が少ないと考えられる
ES細胞に目をつけるようになるのである。

胎児の細胞は、受精卵から何回か分裂された細胞である。
つまり、細胞が多少なりとも分化してしまっている。
分化とは、ある特定の組織をつくるために、遺伝子の一部を機能不全になると考えてもらえるとわかりやすいかと思われる。
そして、分化してしまった細胞は、決して元の機能を取り戻すことはないのである。

分裂とともに、その自由度が低くなることを意味する。
受精卵に最も近い細胞としての、ES細胞であるならば、
倫理面での抵抗を解消できるのではと考えたのが、生物学的合理性を主張する立場の言い分である。

ES細胞は、始原の細胞であるだけに、さまざまな細胞に化けることができる。
このことが、医療的にも薬学的にも非常に貴重な研究材料として注目されるようになったのである。
もちろん、大きな市場としての経済界も注目している。
政治的には、微妙である。
一時期、クローン技術が表に現れた時には、反対していた
アメリカ前政権のクリントン時代には、
最初、反対、後に支援というのが、バイオ技術への対応である。
現ブッシュ政権は、ABC政策として、アンチクリントン政権を打ち立てているので、

しかし、これは、票集めの選挙戦略と結びついていることもあり、
少々微妙な状況にあると考えられる。
一方、今回の捏造問題で話題がのぼった韓国では、
バイオ立国を目指し、国がES細胞研究を利用するということが行われていたようである。
ここまで、国家が積極的に参加する国も少ないので、

大まかな捕らえ方となっている。

当初は、ES細胞を見つけ出すことが重要であり、
競争が激化する契機を作ったのが、胎児細胞への倫理的抵抗とも重なるために、
ES細胞研究には、未だに様々な軋轢をはらんでいるようなのである。

先週のNewsweekに捏造疑惑についての特集が組まれていました。
土曜に紹介したメディアとのからみ、韓国国民の捕らえ方などが紹介されている。
興味深い話も載っていたのですが、こちらは、話の流れがかみ合うような機会があったときに紹介したいと思います。
興味ある方は、今週号が出回る前に手に入れてみてください。





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最終更新日  2006年03月18日 14時41分23秒
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