ヘナヘナライター 生態日記

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加藤美保

加藤美保

2021.06.10
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カテゴリ: 介護
2018年4月頃から、母を病院に連れて行くべく、ケアマネさんと一緒に父を説得し続けた。するとケアマネさんが、父が行きつけの町医者ならば母を連れて行っていいと父の承諾を取り付けてくれた。とにかく何をするにも認知症という診断がなければ始まらない。町医者は専門医ではないけれど、小さな一歩でも前進は前進に違いない。

そんなわずかな光明の見えた矢先2018年の5月初旬に、荒れ果てた実家の掃除を友人のYさんが手伝ってくれることになり、掃除道具を持参して二人で実家を訪れた。
しかしこの日、父の様子が変だった。顔色が悪く呂律も回っていない。そんな状態なのに今から床屋に行くという。父は脳梗塞と脳出血を起こしたことがあるので、私はものすごく不安になり、状況の推移を理解できない父をさっさと車に乗せて、そのまま病院へ。病院に着くと床屋に行くつもりだった父は受付で怒り出したが、その場で急に気分が悪くなって座りこんでしまった。そして病院のスタッフに車椅子に乗せてもらい救急室へ。

検査の結果は、胃潰瘍による出血と肺炎だった。こうして父はそのまま入院となった。

今思えば、この日は運命の分かれ道だったと思う。私が実家に行かなかったら父は街中で倒れていた可能性が高いし、さらに友人と車できていなければ、頑固な父を病院に連れて行くことは難しかっただろう。

母を病院に連れて行く行かないで、父と長くバトルを繰り広げていたが、その闘いは、父の予期せぬ入院で呆気なく終了となったのだ。そして実は、この日を最後に父が自宅に帰ることは永遠になくなった。

自分自身が脳出血の後遺症で生活がままならなくなっていた父にとって、母の病気は日常生活の破綻を意味する。だから父はあれほど頑なに母の異変を認めたがらなかったし、病院に連れて行くことも拒絶し続けた。しかしケアマネさんという第三者が現れたことで、外堀が少しずつ埋められ、病院に連れて行くことを了承せざるを得なくなってしまった。逃げ場を失った父は、体調を崩してしまったのだ。当時は私も必死で父を責め立てていたが、今なら追い詰められていたであろう父の思いを少しは理解できる。
父も辛かったのだ。





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Last updated  2021.06.10 16:24:22
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