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2006.05.10
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カテゴリ:
ガンダムSEED、略称種に関して、よく考えたら真面目な文章を小説以外で書いてなかった気がするのでここでひとつ。


宇宙世紀までのガンダムは、地球全体を巻き込んだ大戦争という、極限状況における過酷な現実を徹底して描いている。そして、わずかな希望を持ちながらも厳しい現実に呑み込まれていく人々を、様々に描いている物語である(というのが私自身の、ガンダムに対する認識)。
それに対して種シリーズのガンダムは、宇宙世紀と同様に厳しい現実を描きながら、 それらの現実を希望の方が呑み込んでいく物語 だと感じざるを得ない。
敵対しなければならない親友、復讐の鬼となった憧れの人、友人たちとの間に厳然と存在する差別、MSに乗ることができるのは自分一人だけ、次々に現れる強敵──
と一見、過酷な状況下に主人公キラを配置しているように見えながら、実はそれらの現実は次から次へと、希望の方が凌駕していく構造になっている(希望というよりも、都合の良い妄想というべきだろう)。

平凡な目立たない学生だったはずの自分がいきなりMSに乗り、
何故か巧みな操縦を披露して仲間の危機を救い一躍ヒーローとなり、
憧れにすぎなかったはずの女が向こうから勝手に寄ってきて、

撃墜されても何故か自分はほぼ無傷で救出されて、
おまけに最強機体と可愛いアイドルまでついてきて、
女を巡って大喧嘩になったはずの友人は向こうから勝手に謝ってきてくれて、
殺し合いまでやってのけたかつての親友とは夕陽の中見つめあっただけで勝手に和解し、
ろくに話し合うこともなくフッた女は何故か向こうがフェードアウトし、
ライバルたちはいつのまにやら仲間になっている。
しかも、実は自分は世界最強のスーパーコーディネイターでした。


……とまぁ、ガンダムSEED(略して無印種)の方だけ見ても、実に都合の良い妄想が現実を圧倒しているといえる。

言葉によるややこしいコミュニケーションは不要、見つめあいだけで心が通じる。
敵対する者は勝手に自滅するか、味方が力づくで蹴散らしてくれる。
偶然手に入った最強機体のおかげで、相手の命だけは助けて自分の手は血で汚さない戦い方が出来る。



誰もが一度は憧れたことはあるんじゃなかろうか。
もしかしたら自分は、ちょっと本気で処女小説書いたら芥川賞取れるほどの天才なんじゃないかとか。
何かの間違いでアイドルが自分のベッドへ転がり込んでこないかとか。
見つめあうだけで心が通じるような読心能力があれば上司や同僚とのイザコザも解決できてサイコー、とか。
これらは全て、 現実では起こりえない妄想

何といっても、自分の手を血で汚さずに相手を打ちのめし、戦局まで変えるようなMSってのは、ガンダムの世界じゃ妄想の極致もいいとこだ。


だが無印種ラストにおいて、キラは自分にしつこく追いすがるクルーゼを論破できなかったし、トールやナタルやムゥら多くの仲間や戦友たち、そして最愛の人フレイを救えなかった。
つまり、いかに最強妄想が生み出した主人公であろうと、戦場における過酷な現実を全て打ち砕くことはできない。妄想にも限界があるということを、無印種は最終局面において提示したのだ。
現実と妄想の折り合いをつけたという点において、無印種ラストは評価できると今は思う(当時は激怒したが)


……が、続編となるガンダムSEED DESTINY(略して種運命)において、妄想の方が現実を呑み込んでいく異様な状況はさらに圧倒的になる。「世界が加速する」のキャッチコピー通りに。


長くなるので続く。






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Last updated  2006.05.10 22:32:42
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