2005/02/10
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カテゴリ: 読了本

前二作は”フーダニット”の関心が強く、この三作目は”ホワイダニット”の関心も加わっている。

1992年、バルセロナ・オリンピック開幕を間近に控え、東京では二人の男がもう一つのバルセロナ・オリンピックを追っていた。
1936年、ナチス主導のベルリン・オリンピックに対抗して計画が進められていた人民オリンピックだ。
内戦勃発で実現されなかったこの「幻」を掘り起こすうち、いつしかスペイン現代史の暗闇に迷い込む。思いがけないラストまで息もつかせぬ衝撃のサスペンス。

立花兵輔は、1936年のベルリンオリンピック選手団の一員として渡独していたが、ナチスのイベントと化したオリンピックに対抗して開かれる、バルセロナの人民オリンピックに参加するため選手村を脱走する。
1992年、幻に終わった人民オリンピックの存在を知った、重堂光毅と九留主誠の二人は、特番製作のためにバルセロナに飛んだ。
現地在住のギタリスト・森村奈都子は二人と旧知の間柄であり、アシスタントとして働くが、その彼女の身辺にも奇妙な出来事が起りつつあった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

幻のオリンピックといえば、ベルリンの次に予定されていた1940年東京大会も日中戦争が激化したために開催権を返上した。(これは知らなかったなぁ~)

ベルリン大会が開かれた1936年、東京大会が開かれた1964年、バルセロナ大会が開かれた1912年には、共通点がある。
いずれも28年間隔。
28年おきという数字には、もう少し深い意味がある。
28年ごとに同じ暦が巡ってくる。

”BERLIN”
”BARCELLONA”
バルセロナには、”I”を除くベルリンの全てがある。
”I”は何を意味するか。
その当時ベルリンの”I”(わたし)、つまりベルリンを代表して一人称を名乗る事が出来る人物は、ヒトラー以外にいない。
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小説の内容の面白さと上記にあげた、偶然の符合も面白いです!





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最終更新日  2005/02/12 07:37:18 PM
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